作成日
:2025.04.25
2025.04.25 08:01
昨日の海外市場でドル円は、3月米中古住宅販売件数が年率換算で402万件と予想の413万件を下回ったことが分かると一時142.28円と日通し安値を付けた。ただ、米株価が一段高となり142.83円付近まで下値を切り上げた。ユーロドルは、1.1348ドル付近まで下押ししたものの、NY引けにかけては1.1398ドルまで強含んだ。
本日の東京時間でドル円は、前日レンジを踏襲しながら神経質な動きにはなりそうだが、上値は限定的と予想する。今週に入り、トランプ政権が米トリプル安を回避したいため、中国への関税交渉に前向きだ。政権の期待通りにダウ平均やナスダック総合は3日続伸し、株安には一定の歯止めがかかった。ただ、ドルの買い戻しは徐々に効果が弱まってきていることで、本日もドルの上値は限られるのではないか。
日本時間早朝まで行われていた日米財務相会談では、時間的な制約もあり予想通り表面的な話し合いで終わったようで、加藤財務相の会見での反応は限られた。加藤財務相は「米国からは為替に関して目標やそれに対する枠組みの話は全くなかった」と述べたが、ベッセント米財務長官と「為替に関して緊密かつ建設的な議論で一致」と会見で表明した。ただし、やり取りの中身や具体的なコメントを控えるとしている。
この「建設的な議論」が具体的にどのような内容であったかが、今後の注目点になるだろう。日米会談の前に行われた米韓会談では、為替の件は今後2国間で協議する旨の発表があったことを考えると、米国が円だけではなくアジア通貨安全般について懸念していると考えられる。
財務相会談が終わり、市場の注目は2回目の日米関税交渉に移る。赤沢経済再生相は4月30日に出発し、翌1日にベッセント米財務長官達と協議を行う。ただ、前回の交渉で自らのことを(トランプ米大統領と比較し)「格下の格下」と発言する赤沢氏が主導の下で、大きな進展を期待するのは難しいという声が多い。
今週に入りトランプ政権が中国に対する税率を引き下げることを示唆するなど、弱気の姿勢を見せている。そのため、日本政府が早急に通商問題解消をするよりも時間をかけて交渉する方が優位に立てるとの認識を持てば、来週の協議も進展を期待できないかもしれない。なお、トランプ米大統領は中国との会談をもったとしているが、中国側は交渉は一切行われていないと発表するなど、米国側の焦りが出ているようだ。
本日発表される経済指標では、国内の消費者物価指数(CPI)の前哨戦となる、4月の東京都区部CPIに注目。米国の相互関税の影響が出てくるのが年後半ということで、4月のインフレ率で市場が大きく反応することは難しいだろうが、来週行われる日銀政策決定会合の声明などに影響を与えることが予想されるため、注意深く見ておく必要はありそうだ。
(松井)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.04.25
作成日
:2025.04.25
最終更新
:2025.04.25
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Exnessで入出金に遅延が多発、安全に出金可能な方法は?
2025.04.25 19:30
CNP×RED°とは?国内人気NFTとエンタメ施設のコラボNFTが話題
2025.04.25 19:00
仮想通貨INITの将来性は?アプリチェーン統合レイヤー1「Initia」の特徴や評判
2025.04.24 19:00
BybitがMT5から仮想通貨商品を削除!変更点や今後の影響は?
2025.04.23 19:00
ソラナ(Solana)ブロックチェーン対応ウォレットを紹介!ウォレットの機能や作り方も解説
2025.04.22 19:30
WikiFXの評価は買われていた?GEMFOREXから報酬支払いの形跡
2025.04.22 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー