作成日
:2026.04.03


2026.04.03 08:01
昨日の海外市場では、ドル円は米国とイランの紛争終結期待が後退する中、原油先物相場が急騰すると、「有事のドル買い」が先行し一時159.74円と日通し高値を付けた。ユーロドルは1.1509ドルまで弱含んだ。
本日も為替市場はイラン情勢に翻弄される展開が続く。ただし短期的には、原油高を背景にドルは底堅さを維持する公算が大きい。なお、本日は聖金曜日(グッドフライデー)に伴い、アジアでは豪州・ニュージーランド・シンガポール・香港などが休場。欧州も全面休場となり、米国は株式・商品市場が休場、債券市場は短縮取引となる。流動性低下の中で、値動きが増幅されやすい点には警戒が必要だ。
昨日のトランプ米大統領の演説は、「戦争はほぼ終結」との認識を示しつつも、自画自賛と過去政権批判に加え、「中東原油は不要」「ホルムズ海峡も不要」といった強硬なメッセージが前面に出た。さらに、今後2-3週間でイランに決定的打撃を与える可能性にも言及している。この発言を受け、原油市場では5月限が11%超上昇し111.54ドルで引け、6月限の98.04ドルとのスプレッドは1983年以降で最大に拡大した。演説前は停戦観測を背景に売りポジションが積み上がっていたが、想定以上にタカ派的な内容を受けてショートカバーが一気に進んだ格好だ。
今週は早期停戦期待を材料にドル買いの巻き戻しが優勢だったが、今回の発言により中東情勢は再び混迷を深める可能性が高い。原油価格の高止まりはドルの下支え要因として意識されやすい。
また、イラン側の反応を踏まえれば、短期的な停戦シナリオの現実味は乏しい。指導層や一般市民の被害が拡大する中で、トランプ演説を受けて態度が軟化するとは考えにくく、むしろ強硬姿勢が強まる可能性が高い。戦線の長期化が意識される局面では、「原油高、インフレ高進、株安、ドル買い」という構図が継続しやすい。加えて、これまでのパターンを踏まえれば、週末にかけて軍事行動がエスカレートするリスクも意識され、本日も下値を試す展開にはなりにくい。
もっとも、このドル高も盤石ではない。トランプ政権はなお2年以上の任期を残すが、各国の対米スタンスには明確な変化が見られる。今回のイラン対応を巡っても、支持を表明する国は限定的で、多くの同盟国は距離を取り始めている。第一次トランプ政権時に見られた協調姿勢は後退し、第二次政権の強い自国優先路線への反発は着実に蓄積している。
対外政策に加え、内政面の不安定さも無視できない。トランプ大統領は昨日、ボンディ司法長官の解任を決定。ノーム国土安全保障長官に続く更迭であり、わずか1カ月足らずでの2閣僚の人事刷新は、政権内部の不安定さを示唆するものだ。
関税政策に続き、原油高を招いた中での一貫性を欠く発言は、国際的な信認の低下を招きかねない。さらに、資質に疑問符が付く閣僚を強引に登用してきた経緯もあり、政権は内外両面で圧力に晒されている。短期的にはドルを支える要因が残る一方で、中長期では「米国離れ=ドル売り」という構造リスクが徐々に意識される局面に入りつつある。市場はすでに、その転換点を探り始めている。
(松井)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2026.04.03
![]()
作成日
:2026.04.03
![]()
最終更新
:2026.04.03
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]

海外FXの入出金におすすめの仮想通貨ウォレットは?選び方や注意点も解説
2026.04.02 19:00

海外FXで出金できなくなる?収納代行規制で「詰む」トレーダーとは
2026.03.30 19:00

JPYC対応のおすすめウォレットは?海外FXユーザー向けの選び方や注意点を解説
2026.03.16 19:00

BitgetからGMOコインに送金してみた!送金手数料や反映時間は?
2026.03.13 19:30

【注意】海外FXユーザーなら誰もが攻撃対象に!?「アドレスポイズニング」による攻撃の実態とは
2026.03.13 19:00

有名アカウントによるMoonshot FXコピトレへの誘導が物議|「中の人交代疑惑」も浮上
2026.03.12 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー