作成日
:2025.07.21
2025.07.21 08:01
昨日の海外市場でドル円は、米ミシガン大学が発表した期待インフレ率が予想を下回ると全般ドル売りが先行。23時過ぎに一時148.19円と日通し安値を更新した。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、148.85円付近まで持ち直した。ユーロドルは一時1.1672ドルと日通し高値を付けたが、「トランプ米大統領は欧州連合(EU)とのいかなる合意であっても最低15~20%の関税を課す意向」との報道が伝わる中1.1617ドル付近まで下押しした。
本日のアジア時間でのドル円は、参議院選挙の結果を受けて円安がさらに進むのか、もしくは先週までに過度に与党の敗北を織り込んでいたことへの調整が入るのかを見極める必要がある。ただ、本日は東京市場が海の日で休場ということもあり、海外の市場参加者は、本邦投資家等がどのような動きをするかを見定めるまでは一方的にリスクを持ちにくいかもしれない。
今回の参議院選挙では自民、公明両党の議席の過半数割れが必至となった。参議院の議席数は248議席だが、改選されなかった124議席の中で与党が保持する非改選議席が75議席、今回過半数に達するには50議席が必要だったが、過半数には届かない惨敗となることが確実になっている。すでに、衆議院でも自民党会派と公明党で合計220議席となっていることで、議員定数465議席の過半数(233議席)に届かず、衆参同時に与党が過半数割れになる。ただ、首相の指名で優越する衆議院で現与党が最多議席という構図は変わらないことで、自民・公明の両党による政権は変わらないとみられている。
先週には多くが与党の過半数割れを予想していたこともあり、ドル買い・円売りが先行していた。しかし、早朝のオセアニア市場では、与党敗北をすでに織り込まれていたこともあり、先週末の引け値水準(148.81円近辺)から1円超の水準まで一時円が買われている。この円買いが継続されるのか、または与党の大敗で再び円安基調に戻るのかを、今日・明日は見定める相場展開になる。
円安要因としては政治状況の不確定要素が高まったこと。自民・公明党だけでは衆参両院ともの過半数割れとなっていることで、与党が連立を拡大するのか、または他党と政策ごとに合意を求めるなど、様々なシナリオが考えられる。いずれにしても、野党案を受け入れることになれば、先週のように野党が求める財政拡張路線を嫌気し、本邦国債が売られ、円が売られる日本売りが進む可能性が高そうだ。
一方で、石破首相が続投を表明し、日米関税交渉を期限内で決着しようとしているとの報道もあり、早期の関税交渉がまとまれば円高要因になる。一部では、だれが交渉をした場合でも日本が有利になる条件で妥結することができないため、関税合意という不人気となる決定を現政権に押し付けた後に「石破降ろし」を進めるとのうわさもある。
(松井)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.07.21
作成日
:2025.07.21
最終更新
:2025.07.21
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