作成日
:2026.05.29


2026.05.29 08:01
昨日の海外市場でドル円は、米ニュースサイトのアクシオスが「米国とイランは停戦を延長するとともに、イランの核開発計画を巡る交渉を開始するための60日間の覚書で合意に達した。トランプ米大統領の最終承認が必要」と報じると、WTI原油先物価格が一時1バレル=87.11ドル前後まで急落。為替市場では全般ドル売りが優勢となった。前日の安値159.18円を下抜けると一時159.12円まで下げ幅を広げた。ユーロドルも一時1.1661ドルまで上昇した。
本日の東京市場でも、ドル円は引き続き米国とイランをめぐる中東情勢関連の報道に左右される展開となりそうだ。また、本日は月末の実質5・10日(ゴトー日)扱いとなることで、特殊玉が出やすく、ニュース材料が乏しい場合でも市場が動意づく可能性があるだろう。加えて、円安が急速に進行した場合には、政府・日銀による円買い介入への警戒も引き続き必要となりそうだ。
経済指標では、本邦から複数の発表が予定されているが、全国消費者物価指数(CPI)の前哨戦とされる5月東京都区部CPIに市場の注目が集まっている。
米国とイランの和平交渉を巡っては、楽観論と悲観論が入り交じるなか、原油相場も激しく上下を繰り返している。27日には、ホルムズ海峡の扱いを巡って米国とイラン双方から真っ向から矛盾する公式見解が示された。その影響もあってか、28日には米国がバンダルアッバスの地上管制施設を攻撃。一方、イラン側もクウェート方面へミサイルやドローンによる攻撃を実施した。
ただ、同日にはイラン側から和平交渉の草案に合意したとの発表もあり、再び楽観論が優勢となっている。しかし、それにもかかわらず双方が停戦協定違反を非難し合う状況は変わっておらず、依然として流動的な情勢と言える。本日も関連報道次第では市場が大きく動意づく展開となりそうだ。
米国側が和平交渉を急ぐ背景には複数の理由がある。1つ目は、中間選挙を控えるなかでトランプ政権の支持率が急速に低下していることだ。これまで複数の州で予備選が行われ、多くはトランプ大統領が支持した候補が勝利を収めている。ただ、これは必ずしも本選での優位を意味するものではなく、むしろ中間選挙では民主党優勢につながるとの見方も出ている。
2年前の大統領選挙でトランプ大統領に投票した無党派層の多くが、今回はトランプ氏の支持候補には投票しないとの調査結果もあり、トランプ政権としては原油高騰によるインフレ圧力を早急に抑制し、支持率回復につなげる必要がある。
2つ目は、ようやく今週に入り、米国内のガソリン平均価格が「異常値」ともされる1ガロン4.5ドルを下回ったものの、夏場の需要期を迎えるなかで米国内の原油需要が一段と高まっていることだ。昨日、コストコホールセールは「記録的な」ガソリン販売量に達したと発表。また、エクソンモービル幹部も、中東紛争の影響で今後数週間以内に原油在庫が「極めて低い水準」まで減少する可能性があると指摘している。
和平交渉の進展がこれまで以上に明確にならなければ、トランプ政権はさらに苦境に立たされることになるだろう。
中東情勢に振らされる展開が続く為替市場だが、足もとでは原油先物価格が下落する局面でもドル買いの巻き戻しは鈍い。昨日のドル円も、高値から50銭程度下落したにとどまり、159円を割り込む場面すら見られなかった。
イラン攻撃前から、高市政権の財政拡大路線に対する市場の警戒感や、政策面での圧力からFRBよりも日銀の利上げペースの方が緩やかになるとの見方が根強く、ファンダメンタルズ面では依然としてドル買い・円売り圧力が強い状況が続いている。
ただ、政府・日銀による円買い介入への警戒感を緩めることはできないだろう。これまでの為替介入でも、これほど短期間で介入効果が薄れたケースは稀であり、円安がさらに進行する局面では再介入の可能性も十分に意識されそうだ。
本邦の経済指標では、本日発表される東京都区部の5月消費者物価指数(CPI)に注目したい。市場では生鮮食品を除くコア指数への関心が高く、前年比は前回と横ばいの+1.5%と予想されている。6月の日銀金融政策決定会合を控えるなか、国内インフレ動向を見極めるうえで重要な指標となるだけに、結果が市場予想から大きくかい離した場合には、相場が想定以上に動意づく可能性もあるだろう。
また、本日は月末で実質5・10日(ゴトー日)扱いとなることで、通常以上に多様な需給フローが市場に出てくる可能性が高い。東京仲値にかけた実需のフローや、欧州時間のロンドンフィキシングに絡んだ特殊玉で、急な相場変動には注意しておきたい。
(松井)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2026.05.29
![]()
作成日
:2026.05.29
![]()
最終更新
:2026.05.29
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]

BitgetからSBI VCトレードに送金してみた!送金手数料や反映時間は?
2026.06.19 19:30

SBI VCトレードからBitgetに送金してみた!送金手数料や反映時間は?
2026.06.19 19:00

【検証済み】ThreeTraderのスプレッドは本当に狭い?ドル円・ゴールドも徹底調査
2026.06.18 19:00

PeskaがUSDTでの入出金に対応!仮想通貨取引所・個人ウォレットへの送金が可能に
2026.06.15 19:00

【EAユーザ必見】数十倍の高精度チャートで信頼度アップ!Myforexポートフォリオ
2026.06.12 19:00

海外FXの国内銀行出金は6月以降も使える?改正資金決済法の施行で何が変わるのか
2026.06.10 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
当社コンテンツの著作権は当社に帰属します。当社が提供する共有機能や、SNSシェアや引用など、適切な範囲でのご利用は歓迎しております。ただし、商用利用や内容改変を伴う転載、当社と競合するサイトへの転載等、不正な再使用はご遠慮ください。なお、当社が不適切または不正な利用と判断した場合、当該コンテンツの削除その他必要な措置を講じる場合があります。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー