作成日
:2025.06.24
2025.06.24 08:01
昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は伸び悩んだ。20時過ぎに一時148.03円と5月13日以来の高値を付けたものの、米早期利下げ観測の高まりを背景に146.01円付近まで押し戻された。ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「インフレ圧力が抑制されれば、7月利下げを支持する可能性がある」と述べた。ユーロドルは「有事のドル買い」で一時1.1454ドルまで下押したが、米利下げ観測を背景にドル売りが強まると1.1582ドルまで切り返した。ユーロ円は一時169.71円と昨年7月以来の高値を付けた。
東京タイムでは主な指標や注目のイベントは予定されていない。ドル円は日本株や時間外の米長期金利の動向を睨みながらの動きとなるが、米早期利下げ観測の高まりが重しとなる。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利の据え置きを決定し、声明文は若干の修正にとどまった。また、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「政策スタンスの調整を検討する前に、経済の見通しについてより多くの情報を待てる状況にある」と述べ、利下げを急ぐことなく、関税引き上げの影響を見極めながら、金融政策を運営していく考えを改めて示し、利下げ観測は高まらなかった。
ただ、先週末にウォラーFRB理事が関税によるインフレへの影響は一時的で、大きくないとの見解を示し、「早ければ7月にも利下げできる状況にある」と述べた。これに続いて昨日はボウマンFRB副議長が「インフレ圧力が抑制されれば、7月利下げを支持する可能性がある」と発言した。二人ともに7月と時期を明確に取り上げ、利下げを支持する姿勢を示したことで利下げへの思惑が高まった。本日のNYタイムではパウエルFRB議長の議会証言が予定されており、同氏の発言に変化があるかどうかが注目される。
米軍が週末にイランの核施設3カ所を空爆し、イランが報復としてカタールの米軍基地へミサイル攻撃をしたものの、事前にイランが被害を最小限にとどめるために攻撃の標的などを通達していたことなどで、イランが報復攻撃を自重しているとの認識が高まり、中東情勢への過度な警戒感は和らいだ。本日早朝にはトランプ米大統領の「イスラエルとイランの間で、完全かつ全面的な停戦が合意された」との発言が伝わっている。ただ、同氏の発言は二転三転することが多く、中東関連のヘッドラインには引き続き注意したい。
なお、近年に直面したショック時と同様に今回の中東の緊迫化に「リスク回避の円買い」は見られていない。現状で円の投機ポジションが歴史的なロングに傾いていることを鑑みると、「リスクポジションを解消して中立にする」という意味では、ドル円がドル売り・円買いではなくドル買い・円売りに傾斜しているのもある程度納得ができそうだ。米商品先物取引委員会(CFTC)が発表した17日時点の円ロングポジションは13万枚程度と、5月からロングの縮小が続いているものの引き続き高い水準であり、ロング解消の動きが加速する可能性には要注意だ。
(金)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.06.24
作成日
:2025.06.24
最終更新
:2025.06.24
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