作成日
:2025.05.09
2025.05.09 10:51
◆ドル円、米利下げ観測後退で下値堅いも米関税政策の行方に引き続き注目
◆ドル円、米CPIなど重要指標が発表予定
◆ユーロドル、欧米関税政策の行方に警戒
予想レンジ
ドル円 143.00-148.50円
ユーロドル 1.0900-1.1400ドル
5月12日週の展望
ドル円は、6-7日に行われた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「利下げを急いでいない」姿勢を示したことを受けて早期利下げ観測が後退。ドルはしばらく底堅く推移しそうだ。米関税政策を巡る不確実性が拭えない限り利下げを見送る格好となったが、これに対してトランプ米大統領が圧力を掛けてくるかどうかが警戒される。米大統領がFRB議長解任を否定したため、中銀の独立性は保たれたが、二転三転する米大統領の発言に引き続き振り回されることになるだろう。
また、米国と各国との通商交渉の行方にも注目だ。週末の10-11日にはスイスに訪問中の何立峰・中国副首相とベッセント米財務長官が会談を行うことになっており、米中交渉の進展期待が高まっている。ただ、中国側は「いかなる協議も相互尊重の下、対等で互恵的な前提で実施されなくてはならない」と一貫した態度を示しており、米国が誠意を示したうえで中国側と向き合うことが必要であることを訴えている。トランプ米大統領は「交渉がうまくいけば、対中関税を引き下げる可能性」と柔軟な姿勢を示してはいるが、楽観視することは出来ない。
米国の経済指標としては、13日に4月消費者物価指数(CPI)、15日に4月卸売物価指数(PPI)や4月小売売上高、5月NY連銀およびフィラデルフィア連銀製造業景気指数、16日に5月ミシガン大消費者態度指数・速報値など、重要指標が多く発表される。
ユーロドルは、欧州連合(EU)と米国との関税交渉の行方次第となりそうだ。英国が一足先に米国との貿易合意に至ったが、もともと厳しい関税を課していない英国との交渉は容易であった一方、対米輸出品のうち現時点で関税の対象が70%を占めるEUは交渉が難航している。なお、EUは8日、航空機や自動車、バーボンなどを対象に950億ユーロ規模の対米関税リストを公表。米政権との貿易交渉に失敗した場合に発動される。
5月5日週の回顧
ドル円は底堅い動きとなった。米関税政策に対する先行き不透明感を背景に週明けから売られる展開となった。米国株安や米長期金利の低下とともに一時142.36円まで売り込まれた。ただ、米中交渉に関する報道が伝わると反発。FOMC後にパウエルFRB議長がタカ派的発言を繰返したほか、米英貿易協定合意で買いが加速すると146.18円まで買い上げられた。
ユーロドルは上値の重い展開。良好な米ISM非製造業指数を受けて週明けは売りが強まり、一時1.1280ドルまで値を下げた。独首相にメルツ氏が選出されたことが伝わると1.1381ドルまで反発したが、その後はドル全面高となるなか1.1212ドルまで再び値を下げている。(了)
(執筆:5月9日、9:00)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.05.09
作成日
:2025.05.09
最終更新
:2025.05.09
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Exnessの海外入出金で銀行口座が凍結されるケースが発生
2025.05.09 19:00
XS.comがスワップフリー銘柄を追加!エネルギーを低コストで取引可能に
2025.05.08 19:00
テスタ氏の楽天証券口座に乗っ取り被害が発生!SNSでは不安の声が多数
2025.05.02 19:00
GEMFOREX関係者がSAMURAI FXを設立?AxonMarketsとの共通点とは
2025.05.01 19:00
メタマスクからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?
2025.05.01 19:00
Exnessで入出金に遅延が多発、安全に出金可能な方法は?
2025.04.25 19:30
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー