作成日
:2026.07.11
2026.07.11 03:50
◆ドル円、FRB議長の議会証言と米CPIでドルの方向性を見極め
◆政府・日銀の不意打ち介入への警戒感はいったん後退
◆ユーロドル、レンジ内で一進一退
予想レンジ
ドル円 160.00-164.00円
ユーロドル 1.1200-1.1600ドル
7月13日週の展望
ドル円は、14日発表の6月米消費者物価指数(CPI)と、14日および15日に行われるウォーシュFRB議長の半期に一度の議会証言が最大の焦点となる。先週末の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比5.7万人増と市場予想を大幅に下振れ、米労働市場の減速感が一気に強まった。インフレ高進に伴う追加利上げへの警戒がなおくすぶる中、今回のCPIが一段の鈍化を示す内容となれば、市場の利上げ観測が急激に後退するリスクを孕んでいる。5月に就任したウォーシュFRB議長が初の議会証言において、どこまで強気なインフレ抑制姿勢を維持するのか見極める必要があり、その発言内容次第でドルのボラティリティが急速に高まる可能性を意識しておきたい。市場では新議長の実効的なスタンスを測りかねている面もあり、証言の細部に至るまで思惑が交錯しやすい地合いが続きそうだ。
国内要因に目を転じると、日銀が6日に公表した当座預金残高の見通しにより、2日に発生した急激な円高局面が政府・日銀による円買い介入ではなかったことが確認された。これにより、市場で一時強まっていた不意打ちの覆面介入への過度な警戒感が足元で後退している。もちろん、為替レートが163円を超えるような大幅な円安・ドル高の展開になれば、当局の防衛ラインを意識した介入警戒感が再燃する可能性は残る。しかし、それまでの水準であれば、市場が一方的な円高リスクを恐れてドルを売り急ぐ動機は薄い。来週の米イベントによって一時的にドル押し下げ圧力がかかったとしても、根強い日米金利差や介入警戒の和らぎが支えとなり、ドル円の下値はかなり堅いものになりそうだ。
ユーロドルは、米労働市場の減速を背景としたショートカバーが先行しており、足元では下値を固める動きが続いている。米雇用統計発表後には一時1.1473ドルまで買い戻される場面が見られた。欧州中央銀行(ECB)が地政学リスクに伴うインフレ高進から6月に利上げを決定したことも、下値を支える要因となっている。欧州内のインフレ警戒感は依然として根強く、米国の利上げ観測後退と相殺し合う形だ。来週の米CPIやFRB議長の議会証言がドル安を誘引した場合には、ユーロドルの押し上げ要因となりそうだが、欧州景気の不透明感も根底には根深く、米金利や原油価格の動向をにらみながら、レンジ内での一進一退の推移が見込まれる。
7月6日週の回顧
ドル円は、政府日銀による介入への警戒がいったん後退したとの見方からショートカバーが先行。その後は上下しながらも底堅く推移し、週半ばには米長期金利の上昇を支えに一時162.71円まで上値を伸ばした。
ユーロドルは方向感がない。米長期金利の上昇でドル買い圧力が高まると1.1391ドルまで下げたものの、下値は限られた。(了)
(執筆:7月10日、9:00)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2026.07.11
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作成日
:2026.07.11
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最終更新
:2026.07.11
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