作成日
:2026.06.12


2026.06.12 08:01
11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、トランプ米大統領が「イランに激しく攻撃する」と述べたことで160.59円まで上昇後、イラン攻撃を中止し、合意間近と表明したことで159.58円まで反落した。ユーロドルは、1.1503ドルから1.1590ドルまで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、トランプ米大統領が言及した米国とイランの停戦合意に関する「覚書」の続報を待つ展開となる。
トランプ米大統領は、「米国とイランの和平協議がイラン指導部の最高レベルに持ち込まれ、承認された」と述べ、「覚書への署名の時間と場所はすぐに発表される」と投稿し、イランとの戦闘終結の合意が近いことを示唆した。今週末にも欧州のどこかでバンス副大統領が署名式に出席し、ホルムズ海峡は正式に開通し、イランは核兵器を保有しないという合意が得られるとのことである。
トランプ米大統領のタイムリミットとしては、6月14日の80歳の誕生日から7月4日の建国250周年までには、暫定的な停戦に持ち込みたいのではないだろうか。
気掛かりなのは、イラン外務省のバガイ報道官が、米国との合意の可能性についてイランはまだ最終決定を下しておらず、交渉における「レッドライン」については妥協しないとの認識を示していることである。これまでパキスタンなどでの和平協議の過程で、米国側の一方的な合意声明が出された後、イラン側が否定してきた経緯があるため、今回も決裂報道の可能性に警戒しておきたい。
停戦交渉が決裂して本格的な全面戦争が再開された場合は、中東有事のドル買い圧力が強まることになるが、停戦合意の覚書に署名が行われた場合は、60日間程度の暫定的停戦となり、懸案事項である濃縮ウランの処理問題、ホルムズ海峡の支配権、賠償や凍結資金の解除などの協議に移ることが見込まれる。
また、ドル円の上昇基調を緩慢にしている本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に関しては、高値更新が一つの条件となる公算が大きい。すなわち、2024年と同様のパターンを想定すれば、最初の介入前の高値が160.17円、次の介入が161円台だったことで、今年の最初の介入前の高値160.72円を上抜けて161円台に乗せたタイミングなのかもしれない。
円買い介入の原資としての5月末の外貨準備高は、証券が9317億ドル、預金が1622億ドルとなっている。
昨年の6月5日に、米財務省は「外国為替報告書」を公表し、日本を監視リストに分類した上で、日本銀行の2024年以降の利上げに言及して、引き締め政策の継続を推奨し、「円安・ドル高を正常化させるとともに、望ましい二国間貿易の構造的なリバランスにもつながる」と言及していた。今月もそろそろ公表されると思われるが、昨年秋の「日米財務相共同声明」や今年1月の日米協調によるレートチェックが示唆したドル高・円安是正に沿った形での円安抑制が確認されると思われる。
(山下)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2026.06.12
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作成日
:2026.06.12
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最終更新
:2026.06.12
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