作成日
:2025.10.27


2025.10.27 08:01
24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、予想を下回った9月米消費者物価指数(CPI)を受けて152.30円まで下落後、10月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことで153.02円付近まで持ち直した。ユーロドルは9月米CPIの下振れを受けて1.1648ドルまで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、明日予定されている日米首脳会談の前哨戦となる日米財務相会談で「高市トレード」第2幕のベクトルを探ることになる、
本日のベッセント米財務長官と片山財務相との初めての日米財務相会談では、9月12日に発表された「日米財務大臣共同声明」が再確認されると見込む。声明文では「為替レートは市場において決定されるべきことで、過度の変動や無秩序な動きは経済や金融安定に悪影響を与えうることを再確認した」と為替レートに関する常套句が盛り込まれていた。
ところで、6月に公表された米財務省の為替政策報告書では、以下の文言も盛り込まれていた。
・年金基金等その他の政府の投資主体による海外への投資は、引き続きリスク調整後のリターンや分散化の目的で行われ、競争上の目的のために為替レートを目標とはしないこと
・IMF(国際通貨基金)の「外貨準備と外貨流動性に関するデータ・テンプレート」に沿って、月次で外貨準備のデータとフォワード・ポジション、年次で外貨準備の通貨構成を公表すること
ベッセント米財務長官は、これまで植田日銀総裁との2月と8月の電話会談で円安是正のための利上げを要請していた。2月には、「他国が自国通貨を弱くすることは望まない。多くの国が対米貿易黒字を抱えるなか、金利抑制による通貨安がその一因となっている可能性がある」と述べていた。8月には、「長く続く円安については、日銀がインフレ率や成長率に焦点を当てて金融政策を進めれば、為替レートは自然と調整される」「これは植田日銀総裁の見解ではなく、私見だが、日銀は後手に回っており、利上げするだろう」と述べていた。
また片山財務相は、金融調査会長を務めていた今年3月、「ドル円は120円台の時期が長かったので、120円から130円、120円台が実力との見方が多い」と述べ、物価高の沈静化に向け円高進行が望ましいとの考えを表明していた。
明日28日に予定されている日米首脳会談では、日米関税合意や米国へ投資、防衛費増大などが確認されると思われるが、トランプ米大統領にとってはドル高・円安は不満の種であることで円安への言及にも警戒しておきたい。かつてベッセント財務長官は、日米の関税合意の実施状況にトランプ大統領が不満を感じれば、関税率を25%に戻す可能性を示唆していた。
(山下)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.10.27
![]()
作成日
:2025.10.27
![]()
最終更新
:2025.10.27
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応
2025.10.24 19:00

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得
2025.10.22 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数
2025.10.21 19:30

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表
2025.10.17 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加
2025.10.16 19:30

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ
2025.10.16 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー