作成日
:2025.10.15
2025.10.15 13:43
本日のロンドン為替市場では、政治的イベントを受けて上下する展開が続く中、欧・英の要人発言に注目したい。
昨日、ルコルニュ仏首相は「マクロン大統領が進めてきた年金制度改革を2027年に予定される大統領選後まで停止する」と発言すると、野党の社会党は内閣不信任案に賛成票を投じない方針を示した。市場では「仏内閣が存続する可能性が高まった」と解されてユーロが買われた。16日予定の内閣不信任案投票を乗り切れる可能性が高まっており、仏政局不安を背景としたユーロ売りが一服を迎える可能性がある。
もっとも、同首相は今回の停止により「2026年に4億ユーロ、2027年に18億ユーロの費用が発生する」と発言しており、今後は他の財政支出を減らすと共に財政規律を守ることができるか見てゆく必要があるだろう。
テクニカル面でも、ユーロドルは東京市場で1.16ドル台前半に上昇しており、日足・一目均衡表の雲下限を上抜いている。本日1.1683ドルに位置する雲上限を突破して終わるようだと、三役逆転が解消して買い戻しを誘う流れに移る可能性も出てくる。攻防の分岐点に位置していることを踏まえた上で取引に挑む必要がありそうだ。
また、欧州序盤にはデギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁の発言機会が予定されている。直近では6日に「現在の政策金利は適切」などと発言していた。金融政策に関する発言がないかもしれないが、金融スタンスに変化がないか確認しておきたい。
他方、英国ではラムスデン英中銀(BOE)副総裁の講演が予定されている。先月のBOE理事会で金利据え置きに票を投じたテイラーMPC委員は昨日、「下方リスクが徐々に高まりつつある」などと発言。13日には、同じく先月のBOE理事会で金利据え置きに賛成したグリーンMPC委員の発言が「金融政策は制限的ではなくなりつつある」など追加利下げに含みをもたせる内容となるなど、ハト派的発言が相次いでいるのは気になるところ。副総裁は先月29日に「インフレ率は今後わずかに上昇する可能性があるが、その後はピークに達するだろう」などと発言しており、ハト派的トーンの内容となればポンド相場に下押し圧力が掛かる可能性もある。内容に注目したい。
そのほか、先週末からトランプ政権当局者による発言により市場が振り回される展開となっており、不意の発言には備える必要がありそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドル:日足・一目均衡表の基準線1.1731ドル
・ポンドドル:21日移動平均線1.3434ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1542(10/9安値)
・ポンドドル:14日安値1.3249ドル
(川畑)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.10.15
作成日
:2025.10.15
最終更新
:2025.10.15
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
暗号資産担保ローンのメリットとリスクは?ビットコイン担保に日本円を借りる動きに注目集まる
2025.10.15 19:00
日本でも税率20%でビットコインのトレードが可能?IG証券がIBIT・ETHAのCFD取扱い開始
2025.10.10 19:30
XMTradingが新銘柄GAUUSDを追加!取引コストはGOLDより割高か
2025.10.10 19:00
【要注意】堀江氏・テスタ氏のディープフェイク広告が急増中?国内で詐欺の事例も
2025.10.08 19:00
Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小
2025.10.02 19:00
SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用
2025.10.01 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー