作成日
:2025.05.08
2025.05.08 08:01
7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、トランプ米大統領の発言「中国を交渉のテーブルにつかせるために関税を引き下げることはない」で142.91円付近まで下押しした後、パウエルFRB議長の発言「金利調整を急ぐ必要がない」で144.00円まで上昇した。ユーロドルは、パウエルFRB議長が早期利下げに慎重な姿勢を示したことで1.1292ドルまで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、今週末に開催される米中貿易交渉への期待感から底堅い展開が予想される。
ドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)での予想通りの政策金利据え置きと週末の米中貿易交渉を控えて、過去9日間の中心値である日足一目均衡表・転換線の143.95円付近で推移しており、米中貿易交渉の結果待ちとなっている。
今週末10-11日にスイスで開催予定の米中貿易交渉の米国側の代表であるベッセント米財務長官は、「今回は大きな貿易合意についてではなく、緊張緩和に関するものになるだろう。前進する前に緊張を緩和しなければならない」と述べている。
中国側の代表は、何立峰副首相で、中国商務省報道官は「世界的な期待、中国の利益、米国の産業界と消費者の訴えを十分に考慮した上で、中国は米国と改めて関与することを決定した。もし米国の言動と行動が違ったり、あるいは協議を口実に威圧と脅迫を続けようとしたりすれば、中国は決して同意しない」と述べている。
トランプ米大統領は、先日「中国はこれまで米国経済を搾取してきた」と主張し、昨日は「中国を交渉のテーブルにつかせるために関税を引き下げることはない」と述べており、米中貿易交渉の難航が警戒されている。
FOMCでは、トランプ米大統領やベッセント米財務長官による利下げ圧力にも関わらず、トランプ関税の不確実性(uncertainty)を理由に、3会合連続で全員一致での政策金利の据え置きが決定された。声明では、「失業率とインフレ率の上昇のリスクが高まっていると判断した」と関税スタグフレーションが明記され、政策担当者らは、経済成長の減速と最終的なインフレの低下を背景に、年内の50ベーシスポイント(=2回×0.25%)の利下げ見通しを依然として示した。
パウエルFRB議長は、記者会見で「関税について大きな不確実性があり、大規模な関税が継続すれば、インフレ高進と雇用減につながる見通し」と関税スタグフレーションへの警戒感に言及し、年内2回の利下げ予測に関しては、「現時点では予測できないため6月まで待つ。トランプ大統領の利下げ要求はわれわれの仕事に全く影響しない」などと述べている。
ミラン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、FOMC声明での米国のインフレ率が再び上昇するという懸念について、トランプ政権はそのような事態にはならないと考えている、と反論している。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、利下げ開始時期は6月FOMCの据え置きの後の7月FOMCと予想されており、9月、10月の3回の利下げにより、12月時点では3.50-75%と見込まれている。
(山下)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.05.08
作成日
:2025.05.08
最終更新
:2025.05.08
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
XS.comがスワップフリー銘柄を追加!エネルギーを低コストで取引可能に
2025.05.08 19:00
テスタ氏の楽天証券口座に乗っ取り被害が発生!SNSでは不安の声が多数
2025.05.02 19:00
GEMFOREX関係者がSAMURAI FXを設立?AxonMarketsとの共通点とは
2025.05.01 19:00
メタマスクからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?
2025.05.01 19:00
Exnessで入出金に遅延が多発、安全に出金可能な方法は?
2025.04.25 19:30
CNP×RED°とは?国内人気NFTとエンタメ施設のコラボNFTが話題
2025.04.25 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー