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米国10年国債

読み方 べいこくじゅうねんこくさい
対義語 米国2年債

米国10年国債とは、米国が発行している国債のうち、10年満期ものを指します。多数ある米国国債のうち、10年国債は長期間の債券に分類されるため、短期ものよりも利回りが高く、長期的に安全な運用をしたいと考える投資家から好まれる傾向があります。この人気の高さもあって、米国10年国債の利回りは、米国の長期金利を示す指標として機能しています。

point 長期金利は市場が決定する

米国の政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利は、金融機関同士の短期の資金の貸し借りに適用される短期金利です。この短期金利は米連邦準備制度理事会(FRB)が決定しますが、長期金利については、短期金利の水準だけでなく将来の物価上昇率などを考慮して市場が決定します。この指標とされるのが米国10年国債の利回りです。

長期の米国10年国債に対して、米国国債には2年などの短期ものもあります。通常はリスクの低い短期ものよりも、長期に資金を預けることになる長期ものの方が金利が高くなる関係性にあります。そのような債券市場において米国10年国債は、リスクが低く「安全資産」とされる債券の中でも、利回りの高さが魅力とされてきました。

しかし、2020年には、新型コロナウイルスの感染拡大で経済が打撃を受け、緊急利下げが行われたことや、リスク回避のために安全資産である債券に資金が流入したことによって、米国10年国債の利回りは大幅に低下しました。同年3月には利回りが1%を下回るという歴史的な低水準となり、通常とは逆に短期の国債利回りよりも低くなってしまう現象が起きました。償還までの期間(残存期間)が長い国債ほど利回りは高くなる「順イールド」が正常な状態であるため、この現象は「逆イールド」と呼ばれ、景気後退のサインと見なされています。

イールドカーブの形状

Date

作成日

2020.11.27

Update

最終更新

2024.11.14

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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