作成日
:2021.09.29
長期金利とは、償還期間の長い債券や満期までの期間が長い負債の金利のことです。1年以上の期間があるものが長期とされますが、市場関係者の間では一般的に10年物国債の金利を長期金利と呼ぶことが通常です。
1年未満の短期金利の代表格である政策金利は、中央銀行の金融政策によって決められます。一方、長期金利は基本的に、市場での売買によって決まります。市場関係者は物価の変動・短期金利の動向・金融政策の変化などを勘案しつつ、長期的な予想を立てて長期国債を売買します。
このように市場関係者の総意が反映された金利が長期金利であり、「経済の基礎体温」とも表現され、景気が悪くなれば低下し、景気が良くなれば上昇する傾向にあります。
長期金利は、さまざまな長期融資の基準となる金利です。例えば大企業向けの融資に適用される優遇金利「長期プライムレート」は、長期金利の上にリスクに見合った金利が乗せられて決まります。これと同じように、住宅ローンの固定金利は長期金利に大きく影響を受けて上下します。金利によってローンの返済額は大きく変わってくるため、住宅購入を考えている人は長期金利の動向に注目しておくと役に立ちます。
投資家にとっての長期金利は、特に株式投資をする上で大きな意味を持ちます。企業の貸出金利に影響を及ぼすため、長期金利の上昇は貸し出しによって成長資金を調達しているグロース株にマイナスに働き、反対に銀行などのバリュー株にはプラスに働きます。ここ20年来の金利低下とグロース株の隆盛は、同調しているのです。
また、長期金利の上昇は景気の上昇を連想させます。金融緩和の縮小(テーパリング)の動きが予想される場合は為替レートにも影響が及ぶため、景気サイクルを捉える意味で注目すべきだといえます。
作成日
:2021.09.29
最終更新
:2024.11.15
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー