作成日
:2020.12.22
通貨先物とは、主要国の通貨についての先物取引を指します。一般的なFXの取引とは異なり、未来に決済日と決済レートを設定した上で、現時点で取引を約定させるのが特徴です。通貨先物取引では、証拠金のみを預けてレバレッジをかけられることもあって、FXと類似している点が多く、平たく表現すると「FXの先物」と考えるとイメージしやすいかもしれません。
これと似た取引に、外国為替の先物為替予約があります。これも未来の決済日と決済レートをあらかじめ設定した上で、先物を売買する取引ですが、通貨先物と異なるのは現物の通貨受け渡しがあることです。為替予約は輸出入を手掛ける企業が、リスクヘッジのために為替レートをあらかじめ固定しておくための先物取引です。一方、通貨先物はFXと同様に投機性が高く、通貨先物取引によって利益を上げることを主な目的としています。
通貨先物の取引市場として世界で最も大きな規模を持つのは、米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)です。ここでは莫大な規模の通貨先物取引が行われており、世界の各国の約20通貨から、60種類以上の通貨先物取引が用意されています。投資家にとって重要なのは、この取引所から毎週発表されている「シカゴIMM通貨先物ポジション」です。これは同取引所で取引されている通貨先物のポジション数であり、「商業部門」と「非商業部門」の建玉が分けて公表されます。非商業部門では、為替市場に大きな影響を与える投機筋の保有しているポジションが明らかになるため、ロング優勢であれば投機筋は強気、逆のショート優勢であれば弱気であると見なされます。
シカゴIMM通貨先物ポジションの動向は、シカゴ・マーカンタイル取引所の公式サイトで見ることができます。しかし、英語である上に、建玉の数字のみの公表となり、見づらいです。ただし、何も本家に訪問する必要はありません。日本国内でもFX会社のサイトなどで見ることができ、その上分かりやすくグラフ化されているものもあるので、非常に便利です。
作成日
:2020.12.22
最終更新
:2024.11.14
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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