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議決権

読み方 ぎけつけん

議決権とは、株主総会で行われる採決に参加し、議題への賛否を示すことができる権利のことをいいます。通常、1単元(100株)当たり1票の議決権を持ち、票数は株式の保有数に応じて決まります。議決権を通じて会社の経営を左右でき、役員や社長人事すら影響を及ぼすことができる株主最大の権利です。なお、ミニ株単元未満株を保有していても、決議に参加することはできません。

株主総会では、事業運営や資産の活用といった重要な事案が決議されます。この際に、議決権を持つ株主は賛否の票を投じます。議決権総数の3分の1超を保有していると、重要事項の特別決議を拒否することが可能となります。2分の1超で普通決議を単独で可決させることが可能となり、取締役の選任・解任などによる経営権の取得ができます。さらに、3分の2超を保有すれば特別決議を単独で可決させることが可能となり、会社の経営や事業を規定する定款を変更することができます。

なお、投資信託では、ファンドが保有している株式の議決権は、投資信託会社が「指図」、つまり指示をして信託財産を受託している信託銀行が議決権を行使することとなります。実際の議決権行使は、投資信託協会で定められたルールに従って行われています。

knowledge 議決権が制限された株式もある

株主総会での議決権を持たない、あるいは制限された株式もあります。株式の大量保有による経営支配の問題を避けることができるメリットがあります。日本では2007年に伊藤園が、無議決権優先株式を上場させました。これは、普通の株式よりも25%増しの配当に設定されたものでした。米国では、グーグルが議決権のある株式と議決権の制限された株式の2種類を発行している代表的な企業です。創業者を含む古くからの株主の議決権を守るための措置と言われており、資金調達は行うが経営に口出しはさせないという狙いで、仮に議決権のある株式とない株式の間で価値に差がついた場合は裁定取引を行い、一般株主が金銭的に損をすることはないようにしています。


Date

作成日

2021.05.06

Update

最終更新

2024.11.18

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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