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バリュー投資

読み方 ばりゅーとうし
対義語 グロース投資

バリュー投資とは、企業の利益(value)や純資産の大きさ、配当利回りなどに着目する株式投資の手法です。利益を上げているのになぜか評判が上がらず株価が低く放置されていたり、純資産が時価総額を超えているにもかかわらず株価が低迷していたりする企業に投資した後、その企業の実態が正しく評価され株価が上昇したところで売却することがバリュー投資の理想といえます。これは反対に、企業の成長性や将来性に着目する手法を「グロース投資」と呼びます。

株価が割安かどうかは、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などのバリュエーション指標で測ることができます。バリュー投資であれば、常に割安に放置されている企業への投資(バリュートラップ)を避けつつ、先々の投資家の期待修正による上昇を見込んでバリュエーション指標の低い銘柄に投資するというスタンスをとることになります。このような観点でポートフォリオを組んで運用する投資信託はバリューファンドと呼ばれます。

point バリュー投資は「特定の業種に賭けること」に近い

バリュー投資を業種別にみると、石油・エネルギー、銀行業、空運業、陸運業、保険業、証券業、輸送機器、卸売業などのPERが低い業種が多く含まれます。景気に敏感に反応する業種も多く、景況感の改善が進むとこのようなバリュー株が見直される傾向にあります。

バリュー投資のメリットは、利益や純資産といった企業の実体に基づいた株価水準で投資しているため、さらに株価が下がるとしても一定の限度があると考えられる点にあります。例えば、株式時価総額が純資産と同額であることを示すPBR1倍まで株価が下がると、その先は株価が下がりにくくなるという現象がよく観察されます。PBRが1倍を下回る状態は、その企業を買い占めて資産を売り払えばプラスが出るということになり、そのような状態はさすがに非合理的であると投資家が考えるためです。また、長期的にバリュー投資は市場平均インデックス投資やグロース投資を上回る成績を世界各国の市場で収めてきた歴史もあります。


Date

作成日

2021.04.29

Update

最終更新

2024.11.15

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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