作成日
:2021.04.01
建値とは、ポジションを建てたときの値段(レート)のことです。買い建て、売り建てのどちらの場合にも使われます。反対に、ポジションを決済した際の価格は「決済値」または「仕切値」です。建値は、金融機関・業者が提示する為替レートを指すこともあります。
FX取引においては、建値は損益分岐点として意識されます。建値決済という決済のテクニックでは、エントリーしてから思惑通りにレートが動いて含み益が発生したときに、建値に決済のための逆指値注文を入れます。この注文を入れておけば、その後にレートが反転した場合でもプラスマイナスゼロの結果となり、損失を防ぐことができます。レートを確認できない時間帯の相場急変への対策となったり、損失が発生しないという精神的な安心を得たりするという意味において、有効なテクニックです。
決済を建値に移動するだけでなく、利益を確保するように移動させるテクニックもあります。トレーリングストップ注文と呼ばれるもので、レートが思惑通りに進むのに合わせて、任意の値幅で利益確定決済のための逆指値注文を引き上げていく注文方法です。これにより、トレンドが続く間は利益を伸ばすことができる一方で、ある程度逆行した段階で決済を行い、利益を確保することができます。建値は、このトレーリングストップ注文のスタート地点に使われることが多く、例えば30pipsの含み益となった段階で建値をスタート地点としてトレーリングストップ注文を設定した場合、含み益が31pips、32pipsと増えるにつれて、決済のための逆指値注文が発動するレートが建値から1pips、2pipsというようにレートに合わせて増加していきます。
作成日
:2021.04.01
最終更新
:2022.04.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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