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信用取引

読み方 しんようとりひき

信用取引とは、証券会社に現金や株式を預け入れ、それを担保として資金を借り入れて株式や上場投資信託(ETF)などを購入したり、株式を借りて売ったりする取引のことです。担保の評価額の約3倍まで取引することが可能なため、現物取引より資金効率を高めて利益を追求できる点が最大のメリットです。一方、金利や貸株料などのコストが発生するというデメリットがあります。

信用取引には「制度信用取引」と「一般信用取引」という2種類があります。取引対象になる銘柄と取引期限に違いがあり、一般信用の方が取引できる銘柄が多く、取引期限が長くなっています。その反面、制度信用の方が金利が低いことが多いです。

一般的な、株式を安く購入し高くなったら売る取引を「現物取引」といいます。現物取引との相違点を挙げると、第一に信用取引は「売り」から入ることができます。保有していない株式を証券会社を通じて借りて売り、売った株式の価格が下がったところで買い戻せば、その差額が利益となります。つまり、信用取引では株式市場の上昇・下降いずれの局面も収益機会となるのです。

多くの証券会社では、信用取引を行う場合の担保(委託保証金・代用有価証券)の最低額を、買い建て・売り建ての金額の30%としています。つまり、担保の約3倍まで株式やETFを買い建て・売り建てすることができます。現物取引に比べ、株式の上昇・下降率が同じでも利益が約3.3倍となるため、資産を短期間に成長させたい場合には有利です。

point 信用取引の危険性

信用取引には現物取引にはないメリットがありますが、相場の読みが外れた場合は差し入れた担保以上の支払いが必要になる場合があります。現物取引は最悪でも資金がゼロになれば終わりますが、信用取引はそれ以上に損失が拡大することがあり得る、ハイリスク・ハイリターンな取引です。企業に不祥事などがあり、何日間も売買が約定しないままストップ安が続くなどした場合、負債を背負ってしまうこともあるため注意が必要です。


Date

作成日

2021.04.29

Update

最終更新

2024.11.15

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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