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貸株

読み方 かしかぶ

貸株とは、信用取引で売りを行う顧客に、証券会社が貸し付ける株式のことです。信用取引現物取引と異なり、株式の「買い」だけでなく「売り」から始めることが可能であり、売りの場合、顧客は証券会社から借りたその銘柄の株式を売ります。目論見通り値下がりしたところで買い戻して精算すると、下落した価格の分だけ利益を獲得することができます。

顧客は証券会社に対して、株式を借りるために日割り計算で貸株料を支払います。ただし、株式投資では約定日から起算して3営業日目の受け渡しとなるため、売買から受け渡しまでに土日や祝日を挟む場合には、その分の貸株料が上乗せされることになります。貸株料は営業日だけにかかるわけではなく、その分割高となるので注意が必要です。

貸株の仕組み

貸株料は、年利1%から2%の範囲に設定している証券会社が多いです。

貸株の仕組み

近年ではネット証券などが、個人投資家の保有する株式を借り入れ、レンタル料を支払う「貸株サービス」と呼ばれる業務を行っています。証券会社は貸し出す株式を証券金融会社から借りていますが、調達先として顧客である個人投資家も活用しているということです。貸株に応じた個人投資家は貸株料を受け取ることができ、配当金の受領や売却などの権利が損なわれることはないため、有利なサービスです。中長期保有の株式(銘柄)を有効活用する場合に有効です。

point 「貸株残高」に注目

信用取引で、証券金融会社が証券会社に貸し付けている株式の総額を、貸株残高といいます。貸株残高は信用売り残とも呼び、銘柄ごとに毎日発表されます。信用売り残が積み上がっている銘柄は、多くの投資家に将来性を悲観され売られているという解釈ができますが、その一方で売られた株式はいずれ必ず買い戻されることになるため、信用売り残自体はその後の株価上昇力であるとも解釈できます。先行きに自信を持っている銘柄の信用売り残が大きい場合は、買いの好機であるとも考えられるわけです。


Date

作成日

2021.05.11

Update

最終更新

2022.04.20

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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