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売り残

読み方 うりざん
同義語 信用売り残、売り残高
対義語 買い残、信用買い残、買い残高

売り残とは、信用取引において信用売りを行ったとき、未決済のまま残っている株式の残高(株数)のことです。信用売り残、売り残高と呼ばれる場合もあります。信用売りは証券会社から株式を借りて売却し、それを後で買い戻す取引で、株価が下がるとその差額が投資家の利益になります。売り残が多いということは、株価が下降すると考えている投資家が多いことを意味します。

これとは反対に、信用買いを行ったとき、未決済のまま残っている株式の残高(株数)を買い残と呼びます。信用買いは株価が上がると利益が得られる取引なので、買い残が多いということは株価が上昇すると考えている投資家が多いことを示します。

その一方で、信用取引では売り・買いを問わず、所定の期限までに反対売買を行って決済する必要があるため、売り残はいずれ反対売買で買われる残高(株数)、買い銭はいずれ反対売買で売られる残高(株数)と解釈できます。つまり、売り残の大幅な増加は将来的に買い戻しの圧力が、買い残の大幅な増加は将来的に売りの圧力が強まる可能性があると考えられます。

売り残のイメージ

買い残、売り残から需要と供給を読み取ることで、相場の先行きを予測可能です。例えば、売り残が高水準で推移している状態なら、株価が下落基調にあっても将来的に買い戻しが進む可能性があるため、投資家にとってプラス要因となります。

point 需給バランスが分かる信用倍率

需給バランスを表す指標の一つに、買い残を売り残で割ることで求められる「信用倍率」があります。信用倍率は、買い残が多ければ1倍を上回り、売り残が多ければ1倍を下回ります。買い残と売り残が同数ならば1倍になります。信用倍率は1倍以上が一般的といわれており、1倍を下回っている銘柄は良い需給関係と判断できます。


Date

作成日

2021.05.28

Update

最終更新

2022.04.20

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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