作成日
:2021.02.17
両建てとは、FX取引において同じ通貨ペアで買いと売りのポジションを同時に保有することです。一般的なFX取引は、今後の値動きを予測した上で買いか売りのどちらかのポジションを持ち、そのポジションの方向通りにレートが動くことを期待するものです。しかし両建ての場合は、買いと売りのどちらかのポジションで利益が出ているときに、もう片方のポジションでは損失が出るため、ロット数が同じであれば収支は相殺されます。
例えば、1ドル=100円のときにドル円1万通貨の買いポジションと売りポジションを両建てした後、1ドル=95円になった場合には、買いポジションの含み損が5万円、売りポジションの含み益が5万円となり、収支はゼロになります。
レート変動による利益を狙うFX取引において、このように損益を相殺するのは不合理な行動ですが、使い方によっては効果が得られる場合もあります。よく用いられるのは、相場が逆行してしまったときに、損失の拡大を防ぐテクニックです。保有しているポジションとは反対の方向にレートが動いてしまい、さらにその逆行が進みそうだと判断したときに一時的に両建てをすることで、それ以上の損失の拡大を防ぐことができます。また、大きな値動きが予想される際のリスクヘッジの目的でも両建てを利用できます。
使い方によっては効果もある両建てですが、実は多くのFX会社が両建てを推奨していません。FX会社によっては、注意喚起を読んだ上で同意しなければ両建てを使えないようになっている場合もあります。その理由は損失のリスクで、仮に両建ての期間が長くなるとレート変動による損益を実質的に固定できても、スワップポイントに買いと売りで差があると、毎日その差分だけ損をすることになります。
作成日
:2021.02.17
最終更新
:2024.11.21
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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