作成日
:2021.01.29
ボリンジャーバンドとは、移動平均線の上下にボラティリティに応じた幅のバンドを引くことにより、価格の変動範囲を予測するのに役立てることができるトレンド系指標です。ボラティリティが低ければバンド幅は狭く、高ければ広くなります。開発者であるジョン・ボリンジャー氏の名前にちなみ、ボリンジャーバンドと名付けられました。
ボリンジャーバンドは、データのばらつき具合を表す、「標準偏差」という統計学の概念に基づいています。標準偏差はσ(シグマ)の記号で表され、ボリンジャーバンドでは、移動平均線に±1σ、±2σといった標準偏差の数値を足したラインを描画します。
ボリンジャーバンドの上限 =
n日の移動平均線 + n日の標準偏差(1σ)
ボリンジャーバンドの下限 =
n日の移動平均線 - n日の標準偏差(1σ)
標準偏差はデータのばらつき具合を表すため、ボリンジャーバンドの計算対象となった期間の価格データが全て同じ数値であれば、標準偏差の数値はゼロとなります。その逆に、大きく価格が上昇して、その後大きく下降した場合などは、データのばらつきが増え、標準偏差が大きくなります。このため、ボラティリティが大きい場合はボリンジャーバンドが広がります。
標準偏差では、データが平均を中心に規則正しく釣鐘型に分布する正規分布の場合に、+1σ~-1σの間には68.27%、+2σ~-2σの間には95.45%、+3σ~-3σの間には99.73%のデータが含まれるという性質があります。実際には、FXの値動きはバラバラで、このような規則正しい分布にはなりませんが、正規分布の場合と同じように類推して、±1σ、±2σ、±3σといったように標準偏差の幅が広くなるにつれて、その価格に達する確率は低くなるという予測を立てられます。
±2σや±3σに達する確率は低いという考え方に基づき、これらのラインに達したときに逆張りをする手法も有名です。
ボリンジャーバンドでは、バンドの見た目から、トレンドの状況の把握や、その発生を察知することも可能です。バンドが収縮(スクイーズ)している状態は値動きが乏しく、トレンドがない、あるいはレンジ相場が形成されていることが分かります。一方、バンドが拡散(エクスパンション)すると、値動きが大きくなってトレンドが発生することを示唆します。
作成日
:2021.01.29
最終更新
:2024.11.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー