作成日
:2021.01.29
マイナススワップとは、FXでポジションを保有したときに、スワップポイントの支払いが発生することをいいます。FXで取引している通貨ペアは、異なる二つの通貨がペアになっており、それぞれの通貨が発行している国同士の金利差があるため、ポジションを保有すると基本的に毎日金利差分の調整が行われます。
金利の高い通貨を売って、低い通貨を買うポジションを保有すると、金利差を支払うことになります。逆に、金利の低い国の通貨を売って、金利の高い国の通貨を買うポジションを保有すると、金利差を受け取ることになります。
高金利通貨としては、トルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドなどが有名で、これらの通貨と低金利通貨である円と組み合わせた通貨ペアでは、スワップポイントを受け取ることを目的に買いポジションが長期保有される場合が多いです。一方、こうした通貨ペアで売りポジションを保有すると、高額のマイナススワップが発生します。
FX会社は、レートを提示するのと同時に、スワップポイントも提示しています。日をまたいでポジションを持ち越すと、スワップポイントの受け取りや支払いが行われます。スワップポイントの受け取りや支払いが行われる時間はFX会社によって異なりますが、日本時間の早朝に行われる会社が多いです。これは、24時間取引が行われるFXでは、ニューヨーク市場が終わる時間が1日の区切りとみなされているからです。
FX会社が提示しているスワップポイントを見ると、買いと売りの両方がマイナススワップになっていることがあります。これを不思議に感じる投資家は多いと思いますが、スワップポイントは、単純に各国の金利差を反映したものではなく、金利差を参考にFX会社が独自に決めているものなので、同じ通貨ペアでも、通常は付与されるスワップポイントよりも支払うスワップポイントの方が高く設定されています。FX会社や、FX会社がカバー取引を発注する金融機関の利益分などが含まれるためです。このため、主に金利差が小さい通貨ペアで、買いと売りが両方マイナススワップになる場合があります。長期保有する場合には、利用するFX会社のスワップポイントを確認するようにしましょう。
作成日
:2021.01.29
最終更新
:2024.11.14
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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