作成日
:2021.02.17
フェデラル・ファンド金利(FF金利:Federal funds rate)とは、米国の政策金利のことです。米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)の所管で、政策決定機関である連邦公開市場委員会(FOMC)において決定されます。
FOMCが決定するFF金利は、米国の市中銀行が資金を融通し合うインターバンク市場の金利の誘導目標であり、実際の市場で決定されるFF金利は「実効FF金利」と呼ばれます。実際に金利を誘導するオペレーション(公開市場操作)は、米国国内12地域の連邦準備銀行がFOMCの決定に基づいて行います。
政策金利は、各国によって指す内容が異なります。米国の場合、各銀行が預金残高の一定の割合を「フェデラル・ファンド」として連邦準備銀行の口座に預け入れることを義務付けられている仕組みがあり、資金が不足している銀行が他の銀行から無担保で資金を借りるときに適用される金利(FF金利)が政策金利に位置付けられています。
FRBは、米国の景気が減速局面に入るとFF金利を下げ、これに基づき連邦準備銀行が資金供給量を増やして金融緩和を行います。逆に米国景気が過熱した場合にはFF金利を上げ、資金供給量を抑制します。金融を引き締めることで、経済をソフトランディング(実体経済への悪影響を最小限に抑える形で穏やかに減速させる)へ導いていきます。
FF金利の変更は投資家にとって大きなニュースです。短期的には為替レートに大きな影響を及ぼし、長期的には米国の景気変動を通じて日本の景気や世界の株価を動かします。FF金利を決定するFOMCでは、年8回の定例会合と、必要に応じた臨時会合が行われ、世界中の投資家の注目が集まります。
作成日
:2021.02.17
最終更新
:2024.11.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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