作成日
:2021.03.02
ATRとは、過去の一定期間の相場のボラティリティ(価格変動幅)の平均を表示するテクニカル指標です。「Average True Range」の略語で、日本語では「真の値幅の平均」と訳され、直近の相場変動がどれくらいの値幅になっているかや、その傾向を知ることができます。相場の上昇・下降にかかわりなく、変動幅が大きくなれば数値が上昇します。
ATRの特徴は、多くのテクニカル指標のように売買サインを発するのではなく、利益確定や損切りを行うレートの設定に用いられることです。
日足で説明すると、ATRの計算式に用いるのは、前日の終値と当日の高値・安値のみです。「当日高値-前日終値」「当日高値-当日安値」「前日終値-当日安値」の中で最大の値幅のものを、「真の値幅」を意味するTR(True Range)とし、そのTRを指数平滑移動平均化したものがATRです。
ATRは、相場が上昇・下降のどちらの方向性であっても、大きく動いたときに数値が上昇します。その反対に、レンジ相場が続いていて変動が小さい場合は、ATRが低下します。このため、相場がトレンド局面なのかレンジ局面なのかを察知するのに役立ちます。また、ATRが上昇しているときは相場が大きく動いている局面であり、そのときは普段よりも大きな値幅で利益確定や損切りのレートを設定するといった使い方ができます。
作成日
:2021.03.02
最終更新
:2024.11.21
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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