作成日
:2025.03.10
2025.03.10 19:25
本日のNY為替市場のドル円は、重要な経済指標や要人発言の予定がないことで、米国債や株式市場の動向を注視しながら、引き続きトランプ米大統領の突発的な発言に警戒する展開となる。
米国債券市場では、昨年までのトランプ・トレード、すなわち、物価上昇圧力による「トランプフレーション(trumpflation)」ではなく、景気後退「トランプセッション(trumpcession)」を引き起こす可能性が高いのではないか、との警戒感が高まりつつある。
パウエルFRB議長は先日、「不確実性の高まりにもかかわらず、米経済は良好な状態が続いている」と述べて、金融緩和策の再開を急ぐ必要はないとの見解を示した。
しかし、アトランタ連銀の予測モデル「GDPナウ」は、米国の国内総生産(GDP)が1-3月(第1四半期)に▲2.4%へ縮小する見通しを示している。
今週前半の注目すべき予定は以下の通りとなっている。
・10日:中国の対米報復関税(第2弾)発動
・10-11日:カナダに対するトランプ関税の発表
・11日:ウクライナとアメリカの高官がサウジアラビアで会談
・12日:米2月消費者物価指数(CPI)
・12日:春闘、集中回答日
・13日:ドイツ議会で債務ブレーキ破棄などを審議
・14日:米国のつなぎ予算の期限
トランプ米大統領に関しては、先日の円安や日米安保条約への不満の繰り返し、4月2日に発動予定の相互関税での対日自動車関税への言及、などに警戒しておきたい。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」が示している今年の利下げ回数は3回、年末のFF金利誘導目標は3.50-75%となっている。(▲=マイナス)
・6月FOMC:▲0.25%=4.00-25%
・7月FOMC:▲0.25%=3.75-4.00%
・10月FOMC:▲0.25%=3.50-75%
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、148.20円(3/7高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、145.92円(2024/10/4安値)
(山下)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.03.10
作成日
:2025.03.10
最終更新
:2025.03.10
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