作成日
:2021.05.28
PSR(Price to Sales Ratio)は、ある企業の株式時価総額が売上高の何倍になっているかを表す株式の評価指標で、日本語では株価売上高倍率と訳されます。時価総額をその企業の年間売上高で割って算出します。
例えば、株式時価総額が20億円の企業で、年間売上高が1億円だった場合、PSRは「20 ÷ 1」で20倍となります。
年間売上高が同等の2社を比べる場合、基本的にはPSRが低い方が売上高に対して株価が低く割安ということになります。また、PSRが高い方が割高ではあるものの、株価が評価され投資家の期待が大きい銘柄であるといえます。
株式の割安・割高を判断する評価指標としてPER(株価収益率)がよく使われますが、PERでは評価をしにくい企業群があります。それは伸び盛りの超成長企業です。例えば、赤字上場のベンチャー企業など、先々の大きな成長は期待できるものの、現時点では赤字だったり利益が非常に少なかったりする企業の場合、PERがマイナスまたは数十倍、数百倍といった巨大な数値など、評価基準として使用できない異常値となります。どんな企業でも売上は立っているので、そのような企業の評価でもある程度の妥当性が見込める評価指標がPSRです。
企業に対する投資家の期待が高まり株価が上昇する中で、売上成長が伴わずPSRがどんどん上昇してしまっている場合は買われすぎと考えられます。一方、PSRがあまり上昇せず順調に業績を拡大している場合は、投資家のマインドが過熱し過ぎておらず、期待と成長が釣り合っている状態といえます。
作成日
:2021.05.28
最終更新
:2022.04.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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