作成日
:2020.11.18
ヘッジファンドとは、複数の顧客から資金を集めて、金融市場で運用する投資信託(ファンド)の一種です。一般的な投資信託と比較すると、相場が下がった場合でも収益を上げることを目指すという特徴があります。一般的な投資信託は、投資対象が株式・債券・REIT・商品などのいずれであっても、基本的に「買い」のみを行うものがほとんどです。一方、ヘッジファンドは買いだけでなく「売り」も行うほか、オプションやクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)といった金融派生商品(デリバティブ)への投資も自由に行います。
「ヘッジ」という言葉には「防止策」という意味があります。ヘッジファンドの由来は、買いのリスクを防止するための「売り」から来ています。売りを利用することで、相場の上げ下げのどちらも利用して収益を得る、積極的な運用を行えるのです。
近年では、個人投資家向けに投資信託の形をとったヘッジファンドが販売されています。これにより、株式・債券・REIT・商品といった複数資産への分散投資に加え、下げ相場でも利益が見込めるヘッジファンドを分散投資の対象に加えることができる投資環境となっています。
しかしヘッジファンドの運用コストは高額です。個人向けに投資信託の形をとったものでも、信託報酬が2%を超えるものも多く、さらに成功報酬を要求する商品も少なくありません。その上、ヘッジファンドの運用成績は必ずしも良いとは限らず、複数のヘッジファンドをインデックス化したHFRXグローバル・ヘッジファンド・インデックスは、2005年から2020年までの長期成績で米国株式インデックスを大幅に下回っています。運用手法とその優位性を確信できるヘッジファンドを的確に見分ける目利き力が求められます。
作成日
:2020.11.18
最終更新
:2024.11.15
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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