作成日
:2021.06.21
フィボナッチタイムゾーンとは、時間軸に対してフィボナッチ数列に応じた間隔の空いた垂直線を描画するテクニカル指標のことです。
フィボナッチ数列を利用したテクニカル指標として最も有名なフィボナッチリトレースメントが、レート軸に対してフィボナッチ比率を描画するのに対して、こちらは未来に向かう時間軸にフィボナッチ数列を適用します。描画される垂直線は、その後に高値や安値をつける時間的目安になる傾向があるため、トレンドの流れを予測することができます。
フィボナッチタイムゾーンを描画するには、まず一つの波動(起点と終点)を指定します。①起点を0、②終点を1とし、①と②の間に含まれるローソク足の本数を1単位として、その後の垂直線を描画していきます。この図では、①と②の間に3本のローソク足が含まれているため、フィボナッチタイムゾーンの2は、1から3本後に引かれます。同様に、フィボナッチタイムゾーンの3は2から3本後に引かれます。「0、1、2、3、5、8、13、21、34」の垂直線がよく利用されます。
基本的な使い方としては、トレンドの初動となっている波動にフィボナッチタイムゾーンを引く方法が考えられます。これにより、そのトレンドの押し目や戻り目、天井や底までの時間を予測することができ、ポジションの利益確定などに利用することができます。
フィボナッチリトレースメントやフィボナッチエクスパンションには、「フィボナッチ比率」という、23.6%、38.2%、 50%、61.8%などの数字が使われます。一方、フィボナッチタイムゾーンに使われるのは、0、1、2、3、5、8、13、21、34といった数字で、「フィボナッチ数列」と呼ばれます。この二つには関係があり、フィボナッチ比率はフィボナッチ数列から計算されます。フィボナッチ数列とは、「前の二つの数値を加えると次の数値になる」という数列で、「0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89...」と、永遠に続けることができます。それぞれの数値は、一つ後ろの数値で割ると0.618、二つ後ろなら0.382、三つ後なら0.236という比率に近づきます。この法則性のことを、フィボナッチ比率と呼びます。
作成日
:2021.06.21
最終更新
:2024.08.03
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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