作成日
:2021.06.18
コンセンサスとは、市場参加者の大勢による見方や、市場参加者による予想の平均値のことです。経済ニュースなどで「市場のコンセンサスは~」と用いられるように、市場がおおむねどう見ているかという内容を指します。
このコンセンサスは実体がなく、とても曖昧な存在です。市場に決定的な影響力を持つ人がいるわけではなく、専門家やアナリストなどが発する意見に同じものが多く見られると、それが市場のコンセンサスと見なされることも多々あります。
全般的にコンセンサスは「無難な見方」であることが多く、ある意味ではそれがベンチマークとなります。そのため、コンセンサスと違った見方をするのは投資のチャンスであると捉える考え方もあります。特にこの考え方は逆張りを好む投資家にとって重要なもので、市場のコンセンサスに反する投資行動をとることにより、いずれコンセンサスが変化して自分が先行してとった投資行動に同調するような流れになると、大きな利益を手にすることができます。
市場のコンセンサスに反する結果が大相場を生み出した事例に、2016年の米国大統領選挙があります。泡沫候補のように扱われていたトランプ氏が優勢であると伝えられられると、米ドルや株は大きく売り込まれました。これはヒラリー氏が大統領選挙に勝つだろうというコンセンサスが裏切られたためです。しかし、実際にトランプ氏が大統領になると今度は強いドル高と株高が起きました。市場のコンセンサスがあまりにもトランプ氏当選から遠い立ち位置にあったことによるギャップが、相場に影響を及ぼす典型例となりました。
作成日
:2021.06.18
最終更新
:2024.11.21
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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