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オフショア人民元取引

読み方 おふしょあじんみんげんとりひき
同義語 CNH
対義語 オンショア人民元

オフショア人民元(CNH)取引とは、中国の通貨である「人民元」を、香港やシンガポールなど中国国外の取引所で取引することをいいます。一方、中国国内での取引はオンショア人民元(CNY)取引といいます。

中国は、日本や米国とは異なり、「資本移動」を自由化していません。人民元と他の通貨を交換(取引)するにも、政府が公式に認めた市場を通す必要があります。かつては中国国外での人民元の取引はできませんでしたが、2009年以降は、中国当局の段階的な規制緩和の一環として人民元のオフショア市場が整備されてきました。香港市場から規制緩和が始まった経緯もあり、オフショア人民元取引が最も盛んに行われているのは香港市場です。一部のFX会社では、米ドルとオフショア人民元(CNH)を組み合わせた通貨ペアが取引できますが、香港市場のレートを参照している場合が多いです。

オンショア人民元は、中国当局の規制を直接受けるため、1日の変動幅が制限されるなどの制約があります。一方、オフショア人民元にはそのような制約がなく、比較的自由な取引が行われています。このため、同じ人民元でありながら、異なるレートとなっています。

point CNHJPYが高スワップ通貨の仲間入り?

FXのスワップポイントは各国の金利差によって決まるため、政策金利が高い通貨と低い通貨のペアは、高いスワップポイントを受け取ることができます。中国の政策金利は、トルコやメキシコといった高金利で有名な国よりやや下がるものの、2015年から4%台をキープしています。このため、低金利通貨の円と組み合わせた人民元日本円(CNHJPY)の通貨ペアスワップポイントは比較的高く設定されています。中国は経済発展を続けていて、経済力が増していく国の通貨には金利高・通貨高の圧力がかかるため、中長期的にスワップポイントの受け取りが見込めるのではないかと期待されています。


Date

作成日

2020.12.21

Update

最終更新

2024.11.15

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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