作成日
:2021.07.01
現引きとは、信用取引において信用買いの決済をするときに、投資家が現金を払って現物株式を引き取ることです。信用買いは証券会社から資金を借りて株式を買う取引のことで、その返済方法の一つが現引きです。「現受け」「品受け」と呼ばれることもあります。
通常、信用買いでは買い建てた株式を反対売買(売却)により決済して売買損益を受け取りますが、現金を用意すれば現物株式を自分のものにすることが可能です。
信用取引では、返済期限が過ぎた後でも株価の値上がりが見込める場合に現引きが行われることが多いです。例えば、1株1,000円の銘柄を1,000株(総額100万円)信用買いしたとします。返済期限が到来した時点で株価が1,200円(総額120万円)まで上昇していた場合、反対売買により決済を行えば20万円の売買差益を得られます。一方で、さらなる値上がりを期待して現引きを行えば、その時点では利益は確定しませんが、信用取引の返済期限の制限なく株を長期保有でき、狙い通り上昇すれば返済期限の時点で決済するよりも大きな利益を得ることができます。
FXにおいても現引きができる会社があります。例えば、米ドル円の買いポジションの決済方法として、差金決済するのではなく、その取引数量相当の日本円を支払うことで外貨を受け取ることが可能です。価格が上がっても下がっても関係なく、注文時の価格で外貨を得られるのが特徴です。銀行や外貨両替ショップで両替するよりも手数料が安く、スワップポイントを得られたり、有利な価格を予約して交換できたりと、便利な点もあります。海外旅行や留学の際に利用されることが多いです。
作成日
:2021.07.01
最終更新
:2022.04.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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