作成日
:2021.04.09
実質金利とは、現実の金利(名目金利)から物価上昇率を差し引いた金利のことをいいます。
実質金利 =
名目金利 ー 物価上昇率
例えば、100万円の定期預金の金利が5%の場合、翌年には105万円となります。このとき、物価上昇率が2%だったとすると、100万円で購入できていた物が102万円に値上がりするので、そのインフレを考慮すると実質的には3万円の利息しか得られないことになります。この場合、名目金利から物価上昇率を差し引いた実質金利は3%です。
FX取引では、短期的には名目金利(政策金利)の動向が大きく影響しますが、ファンダメンタルズとしての実質金利も重要です。ちなみに、物価上昇率が高いインフレ期には実質金利が下がり、逆に物価上昇率が低いディスインフレ期や物価が下落するデフレ期には実質金利が高くなります。一般的に、実質金利が低い時期には企業が投資を行うハードルが下がり、資金需要が高まります。反対に実質金利が高い場合、企業の資金需要は低下します。
実質金利はプラスになるのが正常な状態ですが、インフレが高じて実質金利のマイナスが大きくなると、利息込みで元金が増えるペースを、物やサービスの価格が上がるスピードが上回り、お金の価値が実質的に目減りすることになります。価値が目減りしていくお金を手元に置いておくと損するので、人々は消費を、企業は投資を活発に行うようになります。
作成日
:2021.04.09
最終更新
:2024.11.15
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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