作成日
:2021.07.30
ICOとは、「Initial Coin Offering」の略で、日本語では新規通貨公開と呼びます。新規にプロジェクトを立ち上げたい企業や組織などが、資金調達を行い、その見返りとして独自のトークンを発行する仕組みです。
円や米ドルで資金を集めると海外送金や両替のコストがかかるため、仮想通貨(暗号資産)で資金を集めます。主に使われる仮想通貨は、知名度や流動性が高いビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)です。
ICOで資金を集めたい企業や組織は、最初にプロジェクトの概要(ホワイトペーパー)をウェブサイト上に公開するのが一般的です。その後、一定の周知期間を置いて、プロジェクトに賛同する投資家から資金を集めます。資金を提供した人は、見返りとして「トークン」を得られます。このトークンは、そのプロジェクトが立ち上がった後のサービス利用で使われたり、トークン自体の価格上昇で利益を得るために使われたりします。
このICOは、世界中から容易に資金調達できる方法として、仮想通貨の世界的ブームに沸いた2017年ごろにかけて数多く利用されました。ただし、ICOは株式のIPO(新規株式公開)や社債発行と異なり、法制度が整っていない場合があり、また国境を越えて送金するのが容易なため、トラブルが発生した際の対応が難しいなど、複数の問題がありました。
そのため、ICOを利用した詐欺的行為が横行し、2018年以降、ICOによる資金調達は急速に落ち込んだ経緯があります。その後は、ICOに代わり、仮想通貨取引所経由で資金を集めるIEO(新規取引所公開)や、発行するトークンが各国の法律上有価証券として扱われるSTOなどが注目を集めています。
イーサリアムは、2013年にホワイトペーパーを公開し、2014年にICOを実施しました。その結果、2.5万ビットコイン(BTC)以上の資金調達に成功し、この資金を元にしてさまざまな開発が行われました。
作成日
:2021.07.30
最終更新
:2024.11.21
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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