作成日
:2021.06.24
ガバナンストークンとは、DeFiのサービスにおいて、プロジェクトの新しい機能の追加・削除・変更や、開発などの方針の提案(投票)を行う権利を持つトークンのことです。ガバナンストークンを多くの利用者に配ることは、プロジェクトの分散化を目的としており、保有者はDeFiサービスの運用に関わることができます。ただし、プロジェクトの全てをガバナンストークン保有者の権限でコントロールできるわけではなく、方向性を決めるものとなります。
また、ガバナンストークンを配ることことは、サービスを運用していくための資金を集める事も目的としています。ガバナンストークン保有者が増加し、企業なども保有し始めることによってサービスの価値が上昇すると、ガバナンストークンが持つ権利の価値も上昇し、ガバナンストークンの価値も上昇していきます。
実際にガバナンストークンの中には価格が急上昇したトークンも存在します。ただし、プロジェクトの提案を行う権利などを求めた需要ではなく、DeFiのイールドファーミングの人気が高まったためです。
イールドファーミングでは、仮想通貨(暗号資産)を貸し出すことで、利息に加えてガバナンストークンを受け取ることができます。ガバナンストークンの価格が上昇したことで、受け取ることができる利益の価値が年利数千%と異常な高さになり、高利回りに期待した投資家の参入などによる過熱も価格上昇を後押ししました。
現在のガバナンストークンは、イールドファーミングによって受け取ることができる報酬としてのイメージが強くなっていますが、本来持つ提案などの権利が充分に機能を果たしているプロジェクトも存在します。自立分散型組織であるMakerDAOには、組織による管理や社員が存在しません。しかし、ガバナンストークンのMKRを発行し、MakerDAOに関するプロジェクトの決定権利を付与しました。結果的にMakerDAOに関する議論は盛り上がりを見せ、分散型組織として非中央集権的な運営を実現しています。
作成日
:2021.06.24
最終更新
:2024.11.21
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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