作成日
:2021.08.02
デフォルト(債務不履行)とは、国や企業などが投資家に発行している債券(借金)に対して、返済ができなくなる状態のことです。FXでは、国家による債務の不履行であり、国債の償還ができない状態のことを指します。
国家のデフォルトを引き起こす原因の大半は、財政危機です。経済の落ち込みによる税収の落ち込みや政情不安、ハイパーインフレなど、いずれにしてもその国にとってネガティブな理由によってデフォルトとなってしまうケースがほとんどです。
世界各国の通貨は、その国の政府の権限によって発行されています。その国の政府が「これはお金である」と認めることで価値が生まれ、外国の通貨とも交換することができます。しかし、その裏付けとなっている国家の信用力が低下すると、その国の政府がお金であるといったところで外国から不信感を持たれてしまいます。その結果、デフォルトが発生した国の通貨は売られ、暴落するのが一般的な流れです。
2009年、EU加盟国のギリシャで大規模な財政赤字の隠蔽が発覚し、EUからの支援と引き換えに大幅な緊縮財政と構造改革が求められる事態となりました。この一連の顛末でギリシャは事実上のデフォルトとなり、このギリシャ危機につられる形でユーロの信頼が揺らぎました。EUの一部でしかないギリシャのデフォルトが、メジャー通貨であるユーロの急落を引き起こしたのです。
デフォルトは突然起きるわけではなく、その予兆があります。デフォルトの予兆があるとその国の通貨は売られ始め、それに対して信用力のある通貨が買われやすくなります。信用力のある通貨として知られているのは日本円や米ドル、ユーロなどのメジャー通貨です。新興国などでデフォルトの観測が流れると、円高やドル高が起きやすい傾向があります。
作成日
:2021.08.02
最終更新
:2024.11.15
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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