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実需筋

読み方 じつじゅすじ
対義語 投機筋

実需筋とは、主に外国為替市場や商品市場などでよく使われる用語で、企業活動に必要な物資の購入や為替変動のリスクヘッジを目的とした需要、つまり実際の需要(実需)に基づいて取引を行う市場参加者のことをいいます。

例えば外国為替市場では、輸出入業者や機関投資家などが、輸出入や資本取引等の実需に伴って資金を送金したり、リスクヘッジを行ったりといった取引を行います。これらの取引は実需に基づくもので、金融市場の短期的な変動に反応して活発になったり、市場の方向性に影響を与えたりするようなことは少ないです。なお、実需に基づかず、短期取引で利益を得ることを目的とした市場参加者は「投機筋」と呼ばれ、実需筋と対比されます。

一般的に外国為替・商品取引市場では、実需より投機の方が圧倒的に取引量が大きく、特に外国為替市場では投機筋が取引の7~8割を占めるといわれます。為替レートが短期的に大きく動くことがあるのは、目先の材料で売買を繰り返す投機筋が多いためです。FXでは、通常は投機筋の動向の方が注目されますが、企業の支払いが行われる月末などは、実需筋の取引がレートに大きな影響を与えることもあります。

point 実需の買い・実需の売りとは?

相場分析では、「実需の買いで反発」、「実需の売りに押されて下落」といった表現がよく使われます。実需筋は、輸出入企業など、実際にその通貨を必要としている組織です。輸出企業であれば、ドル建てで受け取った商品代金を円に変えるため、ドル円のレートがなるべく高いときに取引したいという需要があり、輸入企業であればその逆に、外貨建てで商品代金を支払うために、ドル円のレートがなるべく低いときに取引したいという需要があります。このため、レートがその企業にとって有利に動いたときに大きな注文を入れることがあり、その場合は直前の値動きとは逆方向にレートが動きます。


Date

作成日

2020.12.28

Update

最終更新

2024.11.15

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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