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天候デリバティブ

読み方 てんこうでりばてぃぶ

天候デリバティブとは、金融派生商品(デリバティブ)の一種で、気象変動によって企業が被る損失のリスクに対応することを目的とした商品のことです。リスクヘッジを目的とした商品ではありますが、保険とは異なるため「デリバティブ」と呼ばれています。

天候に左右される収益や支出に対して、あらかじめ気温や降水量、風量などの指数(インデックス)を設定します。そして実際の数値がこの設定したインデックスに反し、そのことが期待収益の減少(支出の増大)につながった場合は、その分が支払われます。

天候デリバティブが保険と異なるのは、あくまでも設定したインデックスとの対比で金銭が支払われるため、リスクが顕在化しなかった場合であっても支払いが発生する可能性がある点です。

例えば、夏の暑い時期にビールの販売増を見込んでいたものの、予想していたよりも気温が上がらずにビールの売れ行きが思うように伸びなかった場合、天候デリバティブの利用が有効です。気温がそれほど上がらなかったものの赤字にまではならなかったとしても、それがインデックスを下回っていれば支払いの対象となります。

point 損害の確認が不要

天候デリバティブはリスクヘッジ商品でありながら保険ではないので、あくまでもインデックスとの対比で支払いの有無が決まります。損害保険であれば損害の発生を証明する必要がありますが、それが不要であるのも大きな特徴です。既に欧米では気象条件による損失リスクは保険よりも天候デリバティブでカバーする考え方が浸透しており、今後日本でも同様の流れになる可能性もあります。


Date

作成日

2021.06.21

Update

最終更新

2024.11.20

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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