作成日
:2021.04.01
リバランスとは、株式や債券、REIT、ゴールドといった複数の資産に分散投資を行う際に、資産価格の上下に伴って変化した資産配分の比率を修正することをいいます。
例えば、1,000万円の資金を株式と債券に50%ずつ分散投資を行っていた場合、1年後に株式が30%上昇する一方で債券が10%下落したとすると、その時点での資産配分は株式650万円(59%)・債券450万円(41%)に変化します。そこで株式と債券が同額・同率となるよう、株式を100万円売却し、債券を100万円購入することで、当初の配分比率に修正することがリバランスです。
リバランスは「価格が上がった資産の利益を確定し、その利益で安くなった資産を買う」作業です。そのため、割高な資産を減らし、割安な資産を購入することでリターンの向上が期待できます。値上がりしている資産を売却して、値下がりしている資産を購入することは、投資家心理から難しい面があります。そのため「年に1回決まった時期に行う」「20%以上など大きな資産価格上昇・下落があった際に行う」など、一定のルールを定めて機械的に行うことが一般的です。ただし、リバランスが必ずプラスを生むとは限りません。値上がり・値下がりを続ける資産があれば、理論上リバランスがマイナス効果を生むこともあります。
主に欧米の機関投資家は月末にリバランスを行うことが多く、それはFX投資家にも関係します。例えば、米国株を買って欧州株を売るリバランスがある場合には、その決済通貨として米ドルとユーロの取引も行われるため、大口の資金移動がある場合にはそれらの為替相場に影響が及びます。特に、月末のロンドンフィクシングの時間帯には、そうした大口の資金移動が集中し、相場の状況が一変することもあります。
作成日
:2021.04.01
最終更新
:2024.11.22
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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