作成日
:2020.12.23
オセアニア通貨とは、オーストラリアドル(AUD)とニュージーランドドル(NZD)の総称です。オセアニア地域にはオーストラリア・ニュージーランドを含め14か国が存在しますが、FXなどで取引されるのはこの2通貨のみです。
オーストラリアは漢字で豪州と表記されることから、その通貨は豪ドル(ごうドル)と呼ばれます。英語の口語で、オーストラリアやオーストラリア人のことを「オージー」と呼ぶことから、オーストラリアドルも「オージー」と呼ばれることがあります。一方、ニュージーランドは、英語の略称NZを用いてNZドルと呼ばれるのが一般的です。また、ニュージーランドの国鳥にちなんで「キーウィ」と呼ばれることもあります。
オーストラリアとニュージーランドは地図で見ると隣り合っていますが、実際の距離は2,000kmほど離れています。東京・北京間の直線距離とほぼ同じで、飛行機で数時間の距離ではあるものの、日本と韓国の距離ほど近くはありません。貿易などの経済的なつながりも、オーストラリア、ニュージーランドのいずれも最大の相手国は中国であり、オセアニア通貨とはいうものの、実は日本での一般的なイメージほど両国は一体ではありません。
オーストラリアドルとニュージーランドドルは、比較的相関性の強い通貨同士ではありますが、相場を動かす最大の要因である金融政策は、当然異なります。また、資源国オーストラリア、農業国ニュージーランドという産業構造の違いは、経済動向に相違をもたらします。このため、値動きが真逆になる場合もあります。
かつてのオセアニア通貨は、先進国の中では比較的金利が高く、新興国通貨ほどのリスクを負わずにスワップポイントが得られたため、日本人投資家に人気でした。しかし、2008年のリーマンショック以降は徐々に金利を切り下げ、新型コロナウイルスにより経済が打撃を受けた2020年には、両国共に0.25%とほぼゼロ金利となりました。これにより、スワップポイント目的の投資銘柄としての魅力はなくなりました。
作成日
:2020.12.23
最終更新
:2024.11.15
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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