作成日
:2021.07.15
ETH2.0(イーサリアム2.0)とは、2020年に開始されたイーサリアム(ETH)のアップデートのことです。主な変更として、イーサリアムローンチ当初から計画されていた、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へのコンセンサスアルゴリズムの移行が行われます。
ETH2.0へのアップデートは段階的に行われてきました。ETH1.Xの時代からフロンティア(2015年)、ホームステッド(2016年)、メトロポリス(2017年)のコードネームでアップデートが行われ、4段階目のセレニティ(2020年)がETH2.0のアップデートとなります。ETH2.0のアップデートは1回のアップデートが行われるのではなく、フェーズ0からはじまる全4段階のアップデートが予定されています。
フェーズ | 内容 |
---|---|
フェーズ0 | ビーコンチェーンの実装 |
フェーズ1.0 | シャードチェーンの実装 |
フェーズ1.5 | シャードチェーンのメイン稼働、PoSへの移行 |
フェーズ2.0 | シャードチェーン全稼働 |
ビーコンチェーンは、現行のイーサリアムのブロックチェーンとETH2.0のブロックチェーンをつなぐためのチェーンです。現行のイーサリアムとETH2.0は別々で稼働されており、マージによって2つのブロックチェーンが統合される予定です。別々の稼働が行われているのは現行のイーサリアムのコンセンサスアルゴリズムはPoW、ETH2.0ではPoSによって稼働が行われているためです。それぞれのコンセンサスアルゴリズムで仕組みが違うため、ETH2.0へのマージの際スムーズに移行するためビーコンチェーンは導入されています。
シャードチェーンは、トランザクション(取引)やデータの処理を複数のブロックチェーンに分散させるもので、イーサリアムのスケーラビリティや容量を向上させるために実装されます。イーサリアムのブロックチェーンはスマートコントラクトを利用したサービスが行われているため、ブロックチェーンを利用する分散型金融(DeFi)サービスなどの普及によって大量のトランザクションやデータ処理が発生します。その際、イーサリアムのネットワークが混雑してトランザクションに遅延が起きる問題が生じます。この問題はイーサリアムの送金手数料増加やブロックチェーンネットワークに負荷をかける原因となるため、シャードチェーン実装によって解決が図られます。
作成日
:2021.07.15
最終更新
:2024.11.21
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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