作成日
:2021.03.05
ナンピンとは、相場の逆行時にポジションを追加していく投資手法のことです。売りポジションの場合は買い下がり、買いポジションの場合は売り上がりと呼ばれることもあります。
ナンピンを行う目的は、損益分岐点となる平均取得価格を引き上げる、もしくは引き下げることです。そうすることで、相場が逆行から思惑通りの方向に戻ったときに、最初にポジションを建てたときよりも有利なレートを損益分岐点とすることができます。
例えば、ドル円が1ドル=105円のときに1万通貨の買いポジションを持ち、レートが下降した際に100円と95円でそれぞれ1万通貨の買いポジションを追加したとします。この場合、合計3万通貨のポジションの平均取得価格は100円となり、最初のポジションである105円よりも現在レートに近い位置が損益分岐点になります。
ナンピンは、相場格言で「下手なナンピン、すかんぴん」といわれるように、一般的には良策ではないとされています。その理由は、ナンピンは大きな損失を出すリスクが高いからです。確かに損益分岐点を有利なレートに移動させるメリットはありますが、それが利益となるのは相場が思惑通りの方向に戻った場合に限られます。逆に、相場の逆行が続けば、損失が拡大する一方となってしまいます。無限の資金量があればナンピンを繰り返してレートが戻るのを待つことができますが、限られた資金の場合は資金が全てなくなってしまうこともあります。
作成日
:2021.03.05
最終更新
:2022.04.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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