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ストックオプション

読み方 すとっくおぷしょん

ストックオプションとは、企業が取締役や従業員などに対して付与するもので、予め定められた価額(権利行使価額)で会社の株式を購入できる権利のことです。取締役や従業員はストックオプションを付与されると、将来株価が上昇した時点で権利を行使して株式を購入し、株式市場の時価で売却することにより差額分の利益が得られます。一種の報酬制度であり、企業の業績が向上し株価が上昇していけばストックオプションの価値が高まるため、取締役や従業員のモチベーションを高め業績向上につなげる強力なインセンティブとなります。

point ストックオプション制度のメリット

ストックオプションにはインセンティブ効果、株式価値向上効果の他にも次のようなメリットがあるといわれています。株価を活用した低コストの成功報酬制度であり、報酬は株式市場から調達する形となるためコストの増減がありません。また、優秀な人材の確保や人材流出を防ぐ効果が期待されます。

その企業の株式を以前から保有している投資家(既存株主)にとっては、ストックオプションが行使されるとその分だけ市場に出回る株数が増え、自分が保有している株式の価値は希薄化してしまいます。ストックオプションが乱発される場合は既存株主の不利益となりかねませんが、業績向上が株価上昇につながるという点では利益を得る部分もあります。投資家は効果的なストックオプションであるか、経営者が私利私欲で過剰に付与していないかどうかを見極める必要があります。

ストックオプションに似た制度に「持株会などによる自社株の購入」があります。社員が持株会への参加を通じて自社株を購入することで、株価上昇が自分の利益につながることを理解し、モチベーションを高める取り組みです。持株会は定期的に自社株を購入していくため取得価格を調整できず、株価の動向を見極めて行使できるストックオプションとはこの点で異なります。


Date

作成日

2021.05.19

Update

最終更新

2024.11.19

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

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斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

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山田 大護

1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。

【紹介ページ】
http://www.kplaw.jp/lawyers/yamada/

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