作成日
:2021.04.30
ドルコスト平均法とは、株式や投資信託などの、価格が日々変わり、かつ長期的には右肩上がりの値動きに期待が持てる金融商品を、定額で複数回に分けて定期的に購入する投資手法のことです。
例えば、投資信託に毎月一定額を積み立て投資した場合、価格が高いときには投資信託の口数を少なく、安いときには多く買い付けることになります。このドルコスト平均法を採用することで平均購入単価が平準化されるため、いわゆる高値掴みを避けることができます。
また、同額を一度に投資する場合と、定期的にドルコスト平均法で投資する場合を比較すると、時間×金額で表される「その期間内のリスクの総量」がドルコスト平均法の方が低くなるため、リスクを軽減することができます。一方で、その代償として期間内に価格が上昇した際に得られるリターンは少なくなります。
分かりやすく、実行しやすい投資手法のドルコスト平均法ですが、右肩上がりが期待できない資産を対象にした場合は、有効に機能しません。例えばFX取引で、毎月一定額で円売りドル買いを行った場合、金額が動く幅は小さくなるのでリスクは軽減されますが、長期的に円高がどんどん進んでいく可能性もあります。経済活動に伴って価値が積み重なっていく株式投資とは異なり、為替取引そのものには期待できるリターンがないため、ドルコスト平均法を採用する意義は低いといえます。
ドルコスト平均法はリスクを減らせる半面、リターンも減ってしまうため実は有利とも不利ともいえません。ただし投資を行う上で、人間の心理は利益よりも損失に大きく反応する傾向があるため、機械的にリスクを減らすことができるという点には大きな意義があります。定期・定額積み立て投資であれば、高値掴みをして短期間に大きな損失を出したり、買い時を逃して後悔したりということが起こりません。相場の動きに悩まされることなく投資が継続できる点が、ドルコスト平均法の最大のメリットです。
作成日
:2021.04.30
最終更新
:2022.04.20
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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