作成日
:2026.08.20
2026.09.04 05:24
FXの出金手段として仮想通貨(暗号資産)送金が定着しつつある一方で、「日本円に変えるまでの手間」や「国内取引所のアカウント凍結リスク」といった課題もあります。
そうしたなか一部で注目を集めているのが、仮想通貨決済・送金サービス「RedotPay(レドットペイ)」です。海外FXから出金した仮想通貨をそのまま日常の買い物に使えるうえ、物理カードを発行すればATMから現金を引き出すことも可能とされています。
この記事では、RedotPay公式サポートに直接問い合わせた「最新の日本での利用条件」をもとに、海外FXの出金方法として実用的なのかを「手間・コスト・リスク」の3つの軸で仮想通貨送金と比較します。
RedotPay(レドットペイ)は、保有している仮想通貨(暗号資産)を日常的な支払いや送金などに利用できる決済サービスの一種です。RedotPayが提供する主なサービスは以下のとおりです。
| カテゴリー | サービス |
|---|---|
| 支払い・決済 |
カード
QRコード決済
クレジット
携帯料金の支払い
|
| 送金・受取 |
グローバル送金
アプリ内送金
|
| 管理・運用 |
マルチカレンシーウォレット
資産運用
スワップ
P2Pマーケットプレイス
|
決済関連のサービスとしては、デビットカード機能のほか、仮想通貨を担保としてクレジットカード枠が付与される機能なども提供されています。
デビットカード機能では、支払いの際に仮想通貨を法定通貨へ即時変換して決済します。
クレジットカード機能では、仮想通貨を担保にして付与されたクレジット枠で決済を行います。利用した金額の返済については、担保にした仮想通貨(Credit Account)から精算するか、通常のウォレット残高(Funding Account)から支払うかを選択することができます。
また、物理カードを使用することでATMから現金を出金することも可能です。
送金・受取サービスでは、仮想通貨を外部のウォレットへ送金できるほか、現地通貨で銀行口座へ送金することもできます。
さらに、運用サービスも提供しており、保有しているステーブルコインを預けることで金利を受け取ることが可能です。2026年7月23日時点の年換算利回りは、USDTが2.08%、USDCが2.91%となっています。
ただし、日本居住者がこれらすべてのサービスを制限なく利用できるわけではない点には注意が必要です。
2026年6月に施行された改正資金決済法によって、クロスボーダー収納代行が本格的に規制されることになり、今後は国内銀行送金の利用が難しくなると考えられます。
現状では仮想通貨(暗号資産)送金が無難とされているものの、海外取引所・個人ウォレットや国内取引所を経由しなければならず、従来の国内銀行送金と比較すると、最終的に日本円として出金するまでに手間がかかります。
また、せっかく仮想通貨送金に切り替えたにもかかわらず、「国内取引所のアカウントを凍結された」という報告もあるため、海外FXユーザーの間では、他に楽で安全な出金方法がないか模索する動きもあります。
RedotPay(レドットペイ)は個人ウォレットのように使えながら、保有している仮想通貨をそのまま支払いに利用できます。そのため、取引所などで法定通貨に交換することなく、海外FX業者から出金した仮想通貨を日常的な買い物などに利用することが可能です。
加えて、ATMでの出金にも対応しており、最終的に円転したいというユーザーのニーズにも応えられることから、一部で注目を集めています。
実際にX(旧Twitter)上ではExness(エクスネス)で利用できるとの投稿もあり、すでに海外FXの送金に利用しているユーザーも一定数いる模様です。
RedotPay(レドットペイ)での入出金を認めているかどうかは、ブローカーによって対応が分かれます。当サイトでは主要な海外FX業者のサポートに、RedotPayのウォレットアドレス宛の出金が可能かを直接確認しました(2026年8月時点)。
| ブローカー | 回答 |
|---|---|
| Exness | 送金を試すことは可能だが非推奨 |
| Titan FX | 出金先としてRedotPayの仮想通貨ウォレットを指定すれば可能 |
| BigBoss | 不可 |
| HFM | 不可 |
| XS.com | 可能だが送金を確約できない |
| Exness |
| 送金を試すことは可能だが非推奨 |
| Titan FX |
| 出金先としてRedotPayの仮想通貨ウォレットを指定すれば可能 |
| BigBoss |
| 不可 |
| 複雑なアルゴリズムのEA |
| 不可 |
| XS.com |
| 可能だが送金を確約できない |
上記以外のブローカーにも問い合わせを行ったものの、回答を得られなかったFX業者も多く、RedotPayを利用できると回答した業者は一部に留まっています。
また、送金できると回答したブローカーであっても、RedotPay自体に正式に対応しているわけではないため注意が必要です。実際、XS.com(エックスエス)は「RedotPayの利用を確約するものではございません」と回答しています。
通常、取引所を問わず仮想通貨をご利用いただけますが、こちらのメールはRedotPayの利用を確約するものではございません。
引用元情報 - XS.comの回答より引用
現状ではRedotPayに対応している海外FX業者が少ないため、結局は海外取引所や個人ウォレットを経由してRedotPayへ出金しなければならないブローカーが多いといえるでしょう。
RedotPay(レドットペイ)のサポートにも、日本での利用条件等について問い合わせを行いました。以下は2026年7月時点で得られた回答です。
日本居住者がRedotPayを利用できるのかという点については、アカウント作成および物理カードの発行が可能との回答がありました。
1. 登録と認証
日本のユーザーは、RedotPayでの登録と認証を完了できます。標準のオンボーディングプロセス以外の追加の認証プロセスは必要ありません。
2. 物理カードの発行
現在、日本への物理カードの発行と配送をサポートしています。郵送は標準の郵便で行われ、追加の送料はかかりません。物理カードの製造には10日から15日、配送には5日から30日かかります。現在、発行されるすべてのカードのデフォルト通貨はUSDです。
引用元情報 - RedotPayの回答より引用
日本への物理カードの発送に対応していない時期もありましたが、2026年7月時点では発送できるとの回答がありました。
発行に100USDの手数料が必要で、別途送料はかかりません。物理カードについては、発行から到着までに15〜45日程度かかります。また、物理カードを使用するにはカードに同封されているコードをアプリへ入力し、有効化する必要があります。
ATMを利用できる金融機関について質問したところ、主要なクレジットカード・デビットカードネットワークに対応しているATMであれば出金可能との回答がありました。
3. ATM引き出し限度額
一般的に、主要なクレジットカード/デビットネットワークをサポートするどのATMからも引き出し可能ですが、お住まいの銀行の規制によっても異なります。サポートされているATMとサポートされていないATMの具体的なリストはありません。申し訳ございません。
引用元情報 - RedotPayの回答より引用
ただし、具体的に国内のどの金融機関のATMで利用できるのかという点については、RedotPay側も完全には把握できていないようです。日本円として出金する際は、VISAが提示するリアルタイム為替レートが適用されます。
RedotPay側の出金限度額・回数の上限は以下のとおりです。
引き出し限度額は、すべてのRedotPayカードの標準ATM引き出し限度額に従います。
1日の限度額: 3,750 USD
1ヶ月の限度額: 50,000 USD
取引頻度限度額: 1日3件、1ヶ月30件重要事項: 国によっては、現地の規制によりUSDカードの限度額が低くなる場合があります(例: 1日あたり3,000 USD、または1ヶ月あたり10,000 USD)。
引用元情報 - RedotPayの回答より引用
ただし、ATM側の出金上限額が上記より低く設定されている場合もある点に留意しておきましょう。
2026年1月以降に発行された物理カードのデフォルト通貨はUSDとなっており、ATMでの出金には、基本通貨(USD)換算で1%の手数料がかかります。
日本円で出金する場合は、1%の基本手数料に加えて、非デフォルト通貨決済手数料1.2%と、出金額に応じて別途2~3%のATM出金手数料がかかります。ATM出金手数料は1ヶ月の出金額によって決まります。
| 1ヶ月の出金額 | ATM出金手数料 |
|---|---|
| 合計1万ドル未満 | 3% |
| 合計1万ドル以上 | 2% |
取引手数料1% + 非デフォルト通貨決済手数料1.2% + ATM出金手数料2~3% =
合計4.2~5.2%
つまり、ATMで日本円を出金する場合、合計で4.2〜5.2%の手数料がかかる計算です。1ドル=160円とした場合、625USD(10万円)を日本円でATMから出金すると、4,200~5,200円の手数料が必要になります。
なお、上記はいずれもRedotPay側が徴収する手数料です。別途、ATM運営者側に支払う数百円程度のATM手数料がかかる可能性があります。
また、仮想通貨から基本通貨(USD)へ交換する際のレートについても質問しましたが、この点については回答を得られませんでした。仮想通貨からUSDへの交換レートが不利な水準になっていた場合、さらにコストがかさむおそれもあります。
他の送金方法と比較すると、RedotPayの出金時のコストは割高になる可能性が高いといえるでしょう。
RedotPayでは仮想通貨取引所や海外FX業者など、他のプラットフォームからの入金に対応しています。2026年7月時点で対応している仮想通貨は以下のとおりです。
仮想通貨ごとに最低入金額が設定されているため、送金前にアプリで確認しておくことをおすすめします。
明確に「直接RedotPayへ出金できる」と回答した海外FX業者が少ない点を踏まえると、現状ではRedPayへ出金する場合でも基本的には海外取引所・個人ウォレットを経由して送金したほうが無難かもしれません。
RedotPay(レドットペイ)と仮想通貨(暗号資産)送金を「手間」「コスト」「リスク」の3つの軸で比較します。
RedotPayと仮想通貨送金の違いをまとめると以下のようになります。
❶ 送金の流れ
【STEP1】海外FX業者
【STEP2】RedotPay
【STEP3】ATM
❷ 出金の手間
最終的に日本円として出金するのであれば、RedotPayのほうが手間は少ないです。
❸ ブローカーの対応状況
一部のブローカーでのみ利用可能です。
❶ 送金の流れ
【STEP1】海外FX業者
【STEP2】海外取引所・個人ウォレット
【STEP3】国内取引所
【STEP4】国内銀行
❷ 出金の手間
最終的に日本円として出金する場合、RedotPayと比較すると手間がかかります。
❸ ブローカーの対応状況
大半のブローカーで利用可能です 。
まとめ
RedotPayを利用すれば手軽に円転できますが、対応ブローカーの少なさがネックです。対照的に仮想通貨送金は円転に若干の手間がかかるものの、ほぼすべての主要ブローカーが対応しているため汎用性が高いといえるでしょう。
最終的に日本円として出金するのであれば、RedotPayのほうが手間は少なくて済みます。
また、日本円での出金にこだわらないのであれば、RedotPayに資金を保管しておき、日常の支払いに利用するといった使い方も可能です。
ただし、先述のとおり多くの海外FX業者はRedotPayに対応していません。そういったブローカーでは海外取引所や個人ウォレットを経由してRedotPayへ出金する必要があるため、通常の仮想通貨送金と手間はそれほど変わらないといえるでしょう。
10万円をXRP(XRP=180円)で送金し、円転するまでにかかるコストを試算すると以下のようになります(2026年8月12日時点)。
上記のルートで出金した場合、約894円のコストで送金できます。
これに対し、RedotPayで10万円を現金化する場合は4,200〜5,200円の手数料がかかるため、4.5倍以上の差が生じます。送金コストを重視するのであれば、仮想通貨送金を利用したほうがコストを節約できます。
RedotPayでは送金額に対して一定の割合で手数料がかかるため、金額が大きくなるほどコストも増加します。まとまった資金を移動させるのであれば、仮想通貨送金を利用したほうが良いでしょう。
RedotPayの主なリスクとして以下の2点が挙げられます。
RedotPayは2023年からサービスの提供を開始した比較的歴史の浅いサービスです。そのため、MetaMask(メタマスク)などの著名なウォレットや知名度のある海外取引所と同じように信頼して良いのかという点については疑問が残ります。
また、今後も使い続けられるのかという点にも注意が必要です。過去には、日本でサービスを提供していた仮想通貨デビットカードがサービスを停止した事例もあります。万が一RedotPayが破綻した場合、預けていた資金がユーザーに返金されるのかという懸念があります。RedotPayを利用するのであれば、同様のトラブルが起きる可能性も考慮しておく必要がありそうです。
出金手段としての利便性は高いものの、入金については注意が必要です。RedotPayでは仮想通貨入金のほか、アプリ上でクレジットカードで仮想通貨を購入して送金することもできます。
しかし、仮想通貨を購入する際に、取引所よりも不利なレートを提示される可能性があります。RedotPayでUSDをUSDTに交換する際のレートをCoinMarketCapのレートと比較したところ、RedotPayは若干不利なレートになっていました(2026年7月22日17時20分時点)。
また、クレジットカードで仮想通貨を購入する場合、クレジットカード発行会社側がRedotPayでの取引を制限する可能性もあります。そのため、使用しているクレジットカードを実際にRedotPayで使えるのか発行会社に確認するか、少額でテスト送金してから利用したほうがよいかもしれません。
海外FXの資金を現金で手軽に出金したい、もしくは円転にこだわらないという方であれば、RedotPay(レドットペイ)の利用を検討する価値はありそうです。
一方で、ATM出金のコストの高さがRedotPayのネックといえるでしょう。仮想通貨(暗号資産)送金と比較すると割高なため、万人におすすめできる送金方法とは言い難いのが実情です。
加えて、今後も海外FXの送金手段として使い続けられるかどうかは不透明です。海外FXの送金をRedotPay一本に頼るのは危険かもしれません。RedotPayを利用するのであれば、使えなくなった場合に備えて、仮想通貨送金など他の送金手段も準備しておくことをおすすめします。
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作成日
:2026.08.20
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最終更新
:2026.09.04
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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