作成日
:2025.07.08
2025.07.08 08:01
7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが4.39%台まで上昇したことを受けて146.24円まで上昇した。トランプ米大統領は、日本に対して8月1日から25%の関税を賦課する、と表明した。ユーロドルは米長期金利の上昇を受けて1.1687ドルまで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、トランプ相互関税率25%の発表を受けたトリプル安の進展を見極めることになる。
トランプ米大統領は、日本に対する相互関税率を基本税率10%に15%の上乗せ分を加えた25%に引き上げると発表した。
4月に発表されていた24%を1%上回ったものの、先週トランプ米大統領が警告していた30-35%や税率の上限の60-70%は下回った。
これで、日本に対する関税率は、自動車・部品に対して25%、鉄鋼・アルミニウムに対して50%、その他には25%の相互関税が課されることになった。
一方で、トランプ米大統領は、日本の企業が米国内で製品を製造する決定を下すのであれば、関税は賦課しない考えを表明している。レビット大統領報道官は「米大統領は本日午後に各国との交渉期限を7月9日から8月1日に延期するための大統領令に署名する」と述べている。
ベッセント米財務長官も、トランプ米大統領の手紙は最後通告ではなく、8月1日の発効までに関税交渉の余地はある、と述べている。
トランプ米大統領による相互関税率の発表を受けてドルは全面高の展開となり、ドル円も146円台まで上昇し、日本企業の米国預託証券(ADR)も下落、長期債も財政拡大への警戒感から売られていたことで、トリプル安(円安・日本株安・日本国債安)の様相を呈している。
ドル円は一目均衡表の雲の上限145.55円や90日移動平均線145.51円を上抜けてきており、シカゴIMM筋の円の買い持ちポジションの手仕舞いを誘発して、ドル高・円安トレンドを形成していくのか否かを見極めていくことになる。
昨年の7月のドル円は、シカゴIMM筋の過去最大規模の円の売り持ちポジションなどから、161.95円まで上昇していたものの、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入や日銀の利上げにより、140円台まで反落していた。
今年7月も、トランプ関税がシカゴIMM筋のポジションの手仕舞いに繋がるのか否かに注目しておきたい。
13時30分に発表される豪準備銀行(RBA)の政策金利は、6年ぶりとなる2会合連続の利下げで3.60%に引き下げられることが見込まれている。しかし、RBAはインフレの見通しに慎重なスタンスを示しており、直近の四半期経済・インフレ予測によると、RBAが重視している消費者物価指数のトリム平均は予測期間内(2027年前半まで)にインフレ目標(2-3%)中央値である2.5%へ鈍化することはないとの見方を示している。
本日のリスクシナリオは、確率は低いものの据え置きの場合、そして、予想通りに利下げの場合も、声明文でタカ派的な見解が示された場合となる。
トランプ米大統領が相互関税を発表したことを受けて、ドルは全面高の展開、豪ドルは弱含みに推移しており、声明文次第では、豪ドル/ドルの下落に拍車がかかる可能性に警戒しておきたい。
一方、現在の金利先物市場は今回も含めて年内に3回程度の利下げ(※3.10%)をすでに織り込んでおり、予想通りに利下げが実施されたとしても豪ドル売りに繋がらない可能性にも留意しておきたい。
(山下)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2025.07.08
作成日
:2025.07.08
最終更新
:2025.07.08
株や為替を中心とした情報サービス提供企業であり、多くのFX会社にニュースを配信している。
為替分野では、各市場の概況からアナリストの独自分析まで幅広い記事を取り扱う。
ディーラー業務経験者など、経験豊富な専門家を揃えている。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定
2025.07.18 19:00
FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント
2025.07.16 19:00
海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か
2025.07.15 19:00
スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加
2025.07.09 19:30
海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは
2025.07.09 19:00
海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる
2025.07.04 19:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー